本日は「5月11日に地震は来ません」というテーマでお送りしたいと思うのですが、
冒頭からいきなりタイトルについて訂正させていただきます。

5月11日に、地震来るかもしれません。

でも明日かもしれません。
明後日かもしれません。
2年後かもしれません。

そんなこと誰にもわからないし、
少なくとも「5月11日に来る可能性高い」なんてことは
科学的にはほぼないです。

こんなん
「トイレットペーパーがなくなるぞ」
ってデマ流した人と同類ですよ。
もしかしたらそれ以上に社会に悪影響与えてるかもしれない。

でも今、いろんな人が
「地震が来るかも」
「地震が来そうな気がする」
と言っていますよね。

それはなぜか?
ということについても、順を追って解説していきますね。

私は占いとかは好きですが、
基本的にこういうトンデモ論を言っている人のチャンネルは観ません。

でも最近いろんな人から「すぎやま先生は5.11どう思いますか?」と聞かれるので、昨日はじめて観てみたんですが、
もうね、それを観て非常に憤慨しました。

これを観て信じ込まされている人たちがいるとしたらそれはかわいそうだなと思いました。

なので今回は、どういうテクニックを使ってうまくマインドコントロールしていのかを、白日の元に晒そうと考え、この記事を書きました。

予知は存在するか?

まず最初に私はスピリチュアルは否定はしません。
予知とか、そういう力がある人もいるのかもしれません。

個人的には占いは好きですし、困った時にいつも相談に乗ってもらっている占い師の方も何人かいます。

なので、この「5月11日に地震が来ます」って言ってる人が完全にスピリチュアルで、霊的な予言として言っているなら別にいいんですよ。

私にはわからない世界だし、科学では解明できない世界の中で言っていることなんで、それに対してウソだのホントだの言う方がナンセンスです。

でもね、「5月11日に地震が来ます。科学的な根拠もある」
みたいに言ってる人は、ほぼほぼとんでもない嘘つきか妄想癖、詐欺師ですね。

これは動画の後半で徹底論破していきたいと思います。

今日来るかもしれないし、明日来るかもしれない

冒頭でも言った通り、タイトルでは「5月11日には来ません」と言っていますが、
正確には「5月11日に来る可能性が高いなんてことはありません」と言うことですね。

南海トラフ、首都直下型地震は30年以内に以内に80%の確率で起こると言われています。

今年起こるか、来年起こるか、再来年起こるか、
今日起こるか、明日起こるか、明後日起こるか、
それは誰にもわからないし、確率的には変わらないわけです。

それが確率論というものでしょ。

理屈としては
「5月11日はおみくじで大凶が出る確率が高い」
と言ってるようなもんです。

これは論理的思考力が無さすぎ。
これがわからないとしたらもう一回中学校の数学からやり直した方がいい。

人の不安に漬け込むビジネス

結局これって不安に漬け込むビジネスなんだろうなと思います。
「あなたに悪霊がついてます」と同じ。

「地震が来たら困りますよね?」って、
そりゃ困りますよ。

「備えておかなくていいんですか?」
そりゃ備えておいた方がいいですよ。

「少しでも可能性があるなら、知っておいた方がいいじゃないか?」
そりゃ知りたいですよ。

でも、可能性があるないで言ったら
5月9日だろうが、5月10日だろうが、5月11日だろうが同じ。

備しておかなきゃいけないのは
別に5月11日じゃなくても同じ。

地震が来たら困るのはコロナじゃなくても同じなんですよ。

たぶん外れると思いますが、
もし外れたらもうそのチャンネル見ない方がいいですよ、本当に。

そんなん観てたらそのうちツボ買わされますよ。

心理的なバイアス

人間は客観的に冷静に考えているように思っていても、
知らず知らずのうちに「思い込み」とか「色眼鏡」で物事を捉えてしまっていることが多いです。

こういう心理的な思い込みのことを「バイアス」と言います。

「コロナショックが起こった。これから世界経済は大変なことになっていくだろう」

これは予測です。
経済指標とか、各国の政治経済の状況を見れば、根拠を持って予測できることですよね。
これを感情的に捉える人は

「コロナショックが起こった。これからもっとひどいことが起こりそうな気がする」
と捉えます。
予測の段階からちょっと感情的になっていますよね。

これがさらに飛躍すると
「コロナショックが起こった。地震とかも起こりそうな気がする」
となります。

ここまで来ると、これは心理的なバイアスです。

さらにこういう人々の不安や思い込みを利用して、
「コロナショックが起こった。5月11日に地震が起こる可能性が高い」
というデマやトンデモ論が生まれます。

そして、
「これからもっとひどいことが起こりそうな気がする」
「ひどいことと言ったら…もしかしたら地震とか?」
みたいに想像力豊かな方が
「私もそう思っていたの!!!!」と言って、
このトンデモ論に飛びつきます。

そして、「いろんな人が言っている!やっぱ地震起こるんだ」と
意思決定力が弱い人たちがこれに飛びつきます。

そして、夜な夜な予言者のYouTubeを観て不安になったり、
その不安を解消してもらったり、また不安を掻き立てられたりするわけです。
そうしてこういうトンデモ論にハマっていくわけです。

今起こっているのはこういうことです。

5月11日に地震が来ると言っている人たちのトンデモ論

では「5月11日に地震が来る」と吹聴しているトンデモ論者たちは
何を根拠にそんなことを言っているのでしょうか?
まずはその根拠を一つひとつ論破していこうと思います。

感染症→地震→戦争

まずはじめに
「歴史的に見て、感染症流行の後に大きな地震が起こって、大きな戦争になっている例が多い」
というトンデモ論。

感染症が流行したら経済がズタボロになるんだからそこから社会に混乱が生じて、結果、そのはけ口として戦争が起こる。

それは確かにそうでしょう。

でも地震関係ある?

阪神淡路大震災の前、東日本大震災の前に日本で感染症流行してた??
そして戦争に発展してた??

そもそも人類の歴史の中で何十年に一度かは必ず感染症が流行しているし、地震だって必ず何十年に一度かは発生してるでしょう。
戦争だってそう。

だから、年表で探してみれば必ず、地震の前にパンデミックあるし、
地震の後にどっかで必ず戦争起こってるよ。

3.11、9.11 → 5.11、7.11がヤバイ

次によく言われているのが、

3.11 東日本大震災

9.11アメリカ同時多発テロ

だから、5.11、もしくは7.11が危ないっていう意見ね。

…。

はぁ??

何言ってんの?笑
それ因果関係ある??笑

例えば、2月7日でいうと、

1927年 – 大正天皇大喪

1965年 – ベトナム戦争

1990年 – ソ連崩壊: ソ連共産党中央委員会が、共産党一党独裁制の放棄を採択。

1993年 – 能登半島沖地震発生。

2016年 – 北朝鮮が人工衛星と称するICBMを打ち上げ

ってことがあったけど、これって何か因果関係あります?

もしくは「偶数月の7日には何かが起こる」って言って
4月7日、警戒してた人います?

ちなみに4月7日に緊急事態宣言が発令されたんですけどね。
これも因果関係あるのって話ですよ。

普通にGoogleで2月7日でも、4月7日でもなんでもいいんで調べてみてくださいよ。
365日だいたいどの日にも歴史的な事件、起こってますよ。

どこどこ研究所の誰々が言っている

台湾の研究所だか、どこどこの研究所の○○さんが、5月に大きな地震が来ると言っているとかいないとか。

まぁそれは言っているのかもしれませんが、
じゃあその人が世界から注目されていない理由は??

地震予知できる研究者なんて、今のところ世界中にいないので、
その人が本物だったら今頃めっちゃ注目集めて、その人の言動に世界中が注目してるはずだと思うんですが…。

地震兵器

地震兵器というものがあるのかないのか、
可能なのか不可能なのかは私にはわかりません。

たださ、もし本当だったとしたら軍事情報漏れすぎじゃね?

こんな漏れてくる?
どこの国だか知らんけどサァ。

日本の私みたいな普通のおじさんとか、一般の主婦とかにまで計画知られちゃってるってさすがにゆるすぎない?笑

イルミナティの陰謀

イルミナティの陰謀っていう意見もありますよね。
イルミナティカードに書いてあるっていうやつね。

まぁさっきも言ったけど、
イルミナティも情報漏れすぎでしょ。

こんなに漏れます?

人類補完計画だか、家畜化計画だか知らないけど、
もう一般人にまで知られちゃってるからさぁ…。

てか、秘密結社とは…?

こんな世界中で知れ渡っちゃった秘密結社って、
もうただの結社だよね。
むしろフルオープン結社。

もしね、もし、
これで明日から急に私の動画がUPされなくなったら
多分言ってはいけないことを言ってしまって始末されたんだと思ってください。

○○からのメッセージ

「○○様とチャネリングしてメッセージを受け取りました」とか
「宇宙からのメッセージです」とか
「予言です」とか

これについては何も言いません。

私にはわからない世界なので
否定も肯定もできません。
そういう力がある人もいるのかもしれないし、
デマかもしれない。

わかりません。

トンデモ論者の逃げ道をふさごう

でも、「5月11日に地震が起こる可能性高い」なんていうのはもう予言以外の何物でもないわけですよ。
「予言じゃない。予測だ」と言っている人もいますが、そんなのは責任逃れにすぎません。

たぶん外れると思いますが、
外れたらいろいろ言い訳してくると思います。

また、すでに予防線を張っている人も多いので、
それについても私がここで完全論破しておきます。

数%でも確率はある。

そりゃそうですよ。
でも明日来る可能性も、来年来る可能性も同じ。
数%はありますね。

2年以内に起こる可能性が高い

5月11日って言いつつ、今度は幅広すぎ。
そんだけ幅があれば、震度5以上の地震はどこかで起こるでしょうね。

もし来なかったら7月11日

そこで来なかったら今度は11日11日、
そこでも来なかったら2021年の5月11日ですかね〜。

5月全体が危ない

小規模な地震ぐらいは起こるでしょうね。
いつも通りです。

ズバリばらしちゃいますけど、
この辺の手法は占いでよく使われる手法です。

例えば、

「あなたは今月のはじめ、大きな出会いがあります。
ただそれはもしかしたら来月かもしれないし、長ければ来年かもしれない」

最初にズバリ言っておいて、後からその範囲をジワジワ広げて保険かけておくんですね。

こう言うとまず人は自分から「大きな出会い」があるというフィルターをかけて
物事を見るようになるので、ちょっとした出会いでも「あっこれのことだ」と思い込みやすくなるんですね。

そして、もしそれが当たれば「スゲ〜!当たった!!」と思い込むし、
占い師側からしたら当たってくれたらラッキー。

でも保険かけてあるので、外れれても「いやでも、来月かもしれないし、来年かもしれない」って言ってたからな…と思い込んで、またその期間はフィルターをかけて見てくれる。

そうすると、そんだけの期間あれば大概は何かしらの出会いはあるので、ほぼ当たると言う仕組みです。

占い風のセラピストとかもこれ使います。
「腰、もしくは膝が悪い。首から来ている人もいる」とかね。
そんなん8割ぐらいの人が当てはまるわ!っていうやつね。

でも、不安を抱えている人はこれを言われると「やだ、当たってる」と思ってしまうんですよね〜。

日付は重要じゃない

「そもそも5月11日に起こるかどうかは重要じゃないんですよ」って、
じゃあなんでわざわざ5月11日って言ったんでしょう?

30年以内に南海トラフが起こる可能性が高いから、気をつけましょうってすでに言われてるんだから、それでいいんじゃないの?

もし来なかったらラッキーだと思ってください

そりゃラッキーだけど、それでまた
「まだ安心しないでください」
って言うわけでしょ?

そんなん言われてたら、ずっと不安になりますよね〜。

これも占いでよくある仕掛けです。

「当たるか当たらないかは重要じゃない。あなたが気づいていないだけで、あなたが今危険な状態にあるのは確かです。もし何事もなかったらラッキーだと思ってください」

これは占いとか予言の中では最大級の保険で、これ言っておけば全ての占いは「ハズレ」ということはない。
もうこれは誰にも正解はわからないので、
「そうなんだ」と思うしかないですよね。

じゃあなんで「5月11日」とあえて断言するんだって話ですよ。

最後にもう一度言いますが、
5月11日に地震が起こる確率も、今日起こる確率も、1年後に起こる確率も同じです。

備蓄とか、やるべきことはきっちりやっておいて、
必要以上に不安になるのはやめましょう。