いま多くの企業で『テレワーク』が導入されている。
現時点ではテレワークに十分対応できているのは大企業が多いようですが、
中小企業もいま急ピッチで体制を整えていて、少しずつ導入しているところも多い。
ところでみなさん、
Tele(遠隔)+Work(働く)って意味だって知ってます?
私はTelephone(電話)+Workだと思っていて、
「いや、今どきそんな電話もしないし」と嘲笑っていたんだけど、
それは私の無知だった。
そんな私は、
ここ1年前ぐらいから在宅と出勤半々ぐらい。
ここ半年ぐらいは8割在宅というように、働き方をシフトしてきた。
もともとは中学校教師で、朝7時から夜8時9時まで学校にいる。
土日も学校にいる。
みたいな生活が当たり前だったので、
最初はなかなか仕事にならず苦労した。
が、最近ようやくそのコツのようなものが見えてきたので、
今日はそれについてシェアしたい。
在宅勤務・テレワーク・リモートワークのメリット
基本メリットしかない
私はまずテレワークはメリットしかないと思っている。
というか、そもそもなぜ会社に集まって仕事をするのか?
それは産業革命以降に定着していった効率的に生産するためのシステムが元になっている。
多くの労働者を1箇所に集めて、選ばれた管理職が管理する。
生産活動がスムーズに行くように、役割分担をして組織化したり、マニュアル化したりする。
労働者たちはその中で兵隊のように従順で、効率的に働く。
昔はそういうシステムがもっとも効率的だったが、
今はAIやIT、通信技術が進化してきて、わざわざ人が1箇所に集まる必要性はそんなになくなっていた。
だが、じゃあ切り替えればいいじゃんという話かというと、
そんなに簡単な話でもない。
リモートワークにするためには、家で使えるPCやシステムを整備しなければいけないし、それには金がかかる。
そして、やったことがないので、どうなるか不安。
そういう理由でなかなか導入されてこなかっただけ。
やってみるとメリットが多いということに気付いた人も多いと思う。
1、効率的
テレワークを導入すると、多くの仕事が効率的になる。
例えば、ハンコを押してもらいに回ることもなくなるし、
部長が他の人と長話をしているのを待っていたりしなくても、ポンとメッセージを送れば用件を伝えられる。
あと、個人的に大きいと思うのは、『マルチタスク』できるということだ。
特に女性はマルチタスクが得意な人が多いように思う。
例えば、子どもの面倒を見たり、家事をしたりしながら、zoomで打ち合わせするとか、ダウンロードが終わるまでの間に洗い物をするとかいうことが可能になる。
会社だったら休憩時間はスマホでゲームしたり、
ただボーッとしているという人も多いと思う。
そういう細切れ時間を活用することもできるようになる。
2、移動時間の削減
多くの人にとって一番大きいのは移動時間の削減だ。
静岡はそうでもないが、毎朝の満員電車や通勤渋滞は本当に苦痛だと思う。
ただでさえも嫌な気持ちで会社に向かっているのに(そうとは限らないが笑)
イライラがつのり、ストレスが膨らむ。
電車で20分の距離だとしても、なんだかんだで移動時間は片道40〜1時間ぐらいはかかってしまう。
往復で2時間。
多くの人が毎日2時間の苦痛な時間から解放される。
3、他人に合わせるストレスから解放される
会社には仲の良い人もいるし、そうでもない人もいると思う。
自分のペースと相手のペースは違う。
自分のタイミングと相手のタイミングも違う。
怒るポイントも、集中できる時間帯も、物音に対する感じ方も違う。
会社では自分の主張ばかりが通るわけではないので、
多くの人はなんとなく周りに合わせながら生きている。
例えば、雑談ひとつとってもそうだ。
上司からしたらコミュニケーション、気遣い、声かけだとしても
部下からしたら自慢話、無駄話、愚痴、監視に思えてしまうことなんてよくある。
そういう場面でいちいち「チッ」と思うことが、お互いに減る。
こういう話をすると
「そういう経験も必要」とか「人は一人では生きていけない」
という人もいるが、それは論点がズレている。
会社に修行に行っている人はそれでもいいかもしれないが、
多くの人はストレスフリー楽しく仕事ができることを望むはずだ。
また、忍耐力とか経験、協調性を否定するつもりもない。
4、いじめが少なくなる
SNSやLINEでのいじめとか、トラブルが問題になることもあるが、
リアルのトラブルやいじめに比べればずっと少ないし、
リアルのいじめの方がずっと陰湿で、解決しずらい。
炎上事件に発展することもあるが、
ニュースで取り上げられるので、そういうことばかり起こっているように感じてしまうが、それはほんの一例である。
なによりSNSで脅迫がきたら、学校とか関係なく警察に行けばいい。
SNSとかLINEでのいじめや嫌がらせは証拠も残る。
嫌だったらブロックするとか、グループを辞めるという選択肢も全然ある。
なぜ、リアルの学校や職場でいじめが起こり、被害者は自殺に追い込まれるまで耐えてしまうかというと、
「明日も会う。そしたらまた嫌がらせされる」
と思うからである。
「抜けたらもう関わりない。ほとんど会わない」という状況だったら、
抜けるという選択肢も取りやすくなる。
在宅勤務・テレワーク・リモートワークのデメリット
1、自己管理スキルが問われる
在宅勤務にももちろんデメリットはある。
まず一番大きいのは『自己管理スキル』が問われる。
ということだ。
今までリモートや、WEB上でのプロジェクトをいくつもやってきたが、
・タスクやスケジュールを忘れる人
・やらない人
・返事を返さない人
・締め切りを守れない人
が、かなりいる。
こういう人はおそらくいまま組織にいることによって、誰かが面倒見てくれていたのだと思う。
「やったか?」と声かけてくれたり、
さりげなく「あー、あれやんなきゃー」と教えてくれたり。
在宅だと、これがないので基本自分で管理していくしかない。
これができない人は在宅は無理だ。
2、気持ちの切り替えが難しい
気持ちや自分のモードを切り替えるのが難しい。
朝起きて、なんとなくスマホを見て、その中で仕事の情報もチェックしたり、SNSをチェックしたり。
そうしているうちにお昼になって、お昼ご飯食べながらメールをチェックして、そのまままた仕事に突入。
気付いたらSNSを触っていて、結局夜遅くまで作業することになる。
という感じで、なんとなく仕事が進んでいってしまうことが多い。
3、週休ゼロ日で深夜まで働くことになる
上記に関連して、
そんな感じで働いていると、結果的に労働時間が長くなる。
そして、いつでもミーティングできるので、
スキマ時間や夜にどんどんミーティングのアポが入ってくる。
そうすると、結果、週休ゼロ日、長時間労働という状況におちいる。
4、環境に左右される
働く環境によって、仕事のパフォーマンスに大きな差が出る。
会社にはだいたい安定的な環境がある。
それは物理的な面でもそうだし、心理的な面でも。
誰かが起こっていて1日ビクビクしながら仕事をするということもない。
(あ、あるか)
家だと、物理的な環境が整わないことも多いし、
心理的な面でいうと
不機嫌な妻にビクビクしながら仕事をすることになるとか、
息を潜めてzoomミーティングするとかいうこともよくある。
うちは犬を飼っているのだが、春になると発情期になってめっちゃ鳴く。
YouTube動画の撮影中に遠吠えされて、何度も取り直しになってしまった笑
5、体がなまる
あとは、健康面でいうと、下手したら1日の大半座って仕事をすることになるので、めちゃめちゃ体がなまるし、肩こり腰痛にもなりやすい。
安倍総理のようにソファーでくつろいで、紅茶でも飲みながら仕事する、みたいなのは幻想である。
会社だと少なくとも行き帰りとか、職場内での移動とかもある。
在宅勤務・テレワーク・リモートワークのコツ
では、どうすれば在宅勤務を充実したものにできるか?
そのためのコツみたいなものを紹介したい。
朝ちゃんと身支度を整える
まずは、朝、ちゃんと身支度を整える。
これは一番大事。
整髪料つけたり、お化粧バッチリ、までやる必要はないが、
少なくともそのままパッと出かけられるぐらいには身支度は整えておきたい。
それが気持ちの切り替えにつながる。
余談だけど、テレワークになると、
化粧品とか香水の売上は落ちそうだ。
ベッドでスマホを見ない
これは自分への戒め。
私の場合、仕事上の多くのやりとりをLINEでしている。
だいたい7割ぐらいがLINE。
あとはFacebookのメッセンジャーが2割、
メール、チャットワーク、SNSのDMが1割。
そうすると、仕事のやりとりって、ほとんどスマホで完結しちゃう。
もちろん、長い文章は圧倒的にMacの方が早い。
けど短いやりとりならスマホの方が楽。
なので、仕事の半分ぐらいは
ベッドの上でも完結する。
だから、下手したら、
朝起きて、午前中いっぱいベッドの上でゴロゴロしながら仕事してることもある。
でもこれは効率もよくないし、
気持ち的にも良くないので、ベッドの上ではスマホを見ないというルールもうけたいと思っている。
スケジュール管理/タスク管理のスキルを身につける
スケジュール管理/タスク管理のスキルを身につけることは必須である。
教員て、めちゃくちゃ仕事が多いので、
私、スケジュール管理とタスク管理についてはかなりかなり勉強してきた。
でも、そんなに難しく考える必要はなく、気を付けるべき原則は2つ。
①スケジュールはひとつの手帳に書く
(アナログでもデジタルでもいいので)
②タスクは頭で管理せずに書き出す
この2つさえ守れれば、かなり効率よくタスク管理できるはずだ。
動く時間を合間に配置する
在宅勤務だと動く機会が減る。
なので、動く機会を意図的に、仕事と仕事の合間に入れていくのが良い。
例えば、朝イチで〇〇やってから買い物。
また仕事してお昼ご飯をつくって食べる。
そのあとは眠くなるから書類の整理。
それから犬の散歩。
で、夕飯までまた事務仕事。
というように。
机に座って集中する時間と、動く時間を意図的に組み合わせていこう。
在宅勤務・テレワーク・リモートワークに必要なもの
最後に、テレワークに必要なものサッと見ていく。
1、仕事できる空間(ちゃんとしたデスクとイス)
できれば個室がほしいが、なくてもせめてちゃんとしたデスクと椅子は必要。
会社で働いて、帰ってきてから家でちょこっとパソコンやるというのと
1日8時間、家で仕事するというのではレベルが違う。
2、PC/スマホ
3、Wi-Fi
この辺は説明は不要かな。
4、スマホスタンド
スマホスタンドはあると便利。
単純作業しながらYouTube見ることもできるし、
スマホでWEBページを開きながらPCで入力することもできる。
5、マイク付きイヤホン/ヘッドセット
zoomなどのオンラインミーティングをする時は、マイク付きのイヤホンは必須である。
スマホの本体でやろうとすると、声が小さかったり、ハウリングを起こしたりするため。
マイクだけ、イヤフォンだけ、でもいいが、
一体の方が気楽な気はする。
以上、今回は在宅勤務ってどうなの?というテーマでお送りしました。