多くの音楽家が仕事や、表現の場を失っています。

音楽は「不要不急」かもしれませんが、
それは私たち音楽家にとっては血液のようなものです。

でも

今は人の命や安全が最優先されるべき。

それはたしかに正論です。
だから私たちは気持ちを吐き出す場すらありません。

こんな時代に、
私たち音楽家にできることはあるのでしょうか?

世界のため、音楽のため、
何かできることはないのでしょうか?

ここ2ヶ月ほど、ずっと考えていました。

歌の国 イタリアの悲劇

世界には日本よりもひどい状況の国がたくさんあります。

特に私たち音楽家が愛するオペラの故郷イタリア。

陽気で明るいイタリア人ですらも
知り合いがドンドン死んでいく中で
すっかり元気をなくしている人も多いそうです。

世界三大テノールの一人ドミンゴが
コロナにかかったというニュースも音楽家にとっては衝撃的でした。

私たち音楽家はイタリアが生み出した音楽と出会ったから
今があります。

イタリア音楽との出会いが私たちの人生を変えてくれました。
その歌の故郷、イタリアが今、危機に瀕しています。

歌は希望

そんな中、最近、ある動画がYouTubeにUPされて話題になりました。

それはイタリアの子どもたちがメッセージを書いたスケッチブックを手に
オペラの名曲『誰も寝てはならぬ』を歌うという動画です。

もちろん今、集まって歌うことはできませんから、
各家庭で撮った動画を集めて
それをコラージュさせた動画です。

動画に出てくる子どもたちの数は700人。
700人の子どもたちが、歌に祈りを託して、
一生懸命に歌っているのです。

日本よりもずっと苦しい状況にあるイタリア。
家から出ることもままならないイタリアの子どもたち。

彼らが希望を忘れずに歌っているのです。

まだできることはある

「私たちにもまだできることはある」

この動画は、そう教えてくれました。

まだ歌えるじゃん、
いや、いまこそ歌う時でしょ。

私たちに何ができるのか?
その答えが明確にわかりました。

それは音楽家として、
世界の平和を祈って歌うことです。

歌は祈り。
音楽は救済です。

人類の長い歴史の中で、
歌はいつでも人々の心を励まし、
癒し、勇気づけてきました。

もちろん、音楽家のみなさんも大変な状況だとは思います。

仕事を失って先が見えない人
1年かけてつくってきた舞台が中止になり負債を抱えている人
活動の場を失ってしまった人

私の周りにもたくさんいます。

でもこういう状況だからこそ、
音楽の本当の意味が見えてくる。
生きる意味が見えてくる。

そう思います。

一緒に歌って、
日本に、イタリアに、そして世界に
祈りを届けましょう。

それが今、私たちにできることです。

100人の音楽家で歌う『誰も寝てはならぬ』

ということで、今回、
みんなで『誰も寝てはならぬ』を歌って世界に祈りを届けるという企画を開催します。

今回はイタリアに向けてのメッセージでもあるので、
イタリア歌曲が歌えるクラシックの音楽家向けの企画です。

誰も寝てはならぬ

『誰も寝てはならぬ』はイタリアの作曲家プッチーニが書いたオペラの中の1曲です。

トリノオリンピックの開会式で際に、世界三大テノールの一人、故パバロッティが歌って、世界を感動させ、
そのトリノオリンピックで偶然、フィギアスケートの荒川静香選手がその曲で演技し、金メダルをとった、その曲です。

誰も寝てはならぬの最後の方の歌詞はこんな感じです。

Dilegua, o notte!/消え去れ、おお夜よ!
Tramontate, stelle!/沈め、星々よ!
Tramontate, stelle!/沈め、星々よ!
All’alba vincerò!/暁には勝利を手にするだろう!
Vincerò!/私は勝つだろう!
Vincerò!/勝利するだろう!

日本の、イタリアの、世界の

Vincerò(勝利)

を祈って、いまこそこの曲を歌いましょう。

出演者募集中!

今回はイタリア語で歌える音楽家向けの企画です。

もちろん、音楽家と言っても、
プロからアマチュアまで、そしてプロの中にもうまい下手あるとは思います。

が、今回はとにかくイタリア語で1分程度歌うスキルがある方ならOK。
(全部分は歌いません)

参加費や
私たちをさんざん苦しめているノルマももちろんありません笑

必要なのはローマ字を読んで歌える力と
スマホと、自撮りできるスキルぐらい。

興味ある方はLINE等でぜひご連絡ください。
LINEグループに招待します。

そして、多くの方にこの企画が届きますように!
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