ここ数年、誰もが時代が変化していることを感じていた。
でもそれはゆっくりとしたもので、

「きっと10年後には世界は大きく変わっているんだろう」

と多くの人は思っていた。

それが、ここにきてのコロナショック。
10年かけて変化していくと思われていたこの時代は、
たった1ヶ月で強制的に変化することを強いられることになった。

そんな中で
多くの人が急激な変化に不安を感じ、恐怖している。

時代が、人々の想像を超える速さで変化している中で
もしかしたら

「10年後」

について予想した本が役立つのではないか?と考え、
いくつかの本を読んでみることにした。

そのうちの1冊が今回紹介する

「10年後の仕事図鑑」(落合陽一&堀江貴文著)

だ。

未来の仕事はどうなる?「10年後の仕事図鑑」(落合陽一&堀江貴文著)

この本は2018年に書かれた本だが、
これから始まる激動の時代では今まで「普通」と思われていたことが
「普通」ではなくなる、と言っている。

まさに今、世界はそういう状態にある。(2020年4月)

私はこの本の中心テーマは

「これからはじまるAI社会でどう仕事はどう変わるか?」

というテーマだと感じた。

「これからAIに仕事を奪われる」

なんていうことは数年前から言われていたが、
それに対してホリエモンは

「AIに奪われたっていいじゃん」

と、バッサリ斬り捨てている。

それはAIで代用可能な仕事だったということで、
そもそもあなたがやるべき仕事ではなかったというだけの話だ。

もしそれであなたの仕事が半減したなら、
その開いた時間で、本当に好きなことに没頭して、
そのことについて本気で情報発信すればいい。

それが仕事になる。

…ということである。

「そんなこと無理だよ」と思う人もいるかもしれない。

でも、よく考えてほしい。

10年前、YouTuberとか、ブロガーとか、ライバーなんて職業あっただろうか?
10年前には思ってもみなかった仕事、
10年前の人に話しても
「そんなのは仕事にならない」と笑われるようなことが
今はちゃんと仕事として確立している。

AIが仕事をしてくれるようになると
「働くこと」は「遊ぶこと」に近づいていく。

なくなる仕事

本書を通して、私が一番知りたかったのは、
「どんな仕事がなくなるか?どんな仕事が生まれるか?」
ということである。

2020年4月現在の状況と照らし合わせて、
まずは「なくなる仕事」からいくつか紹介していきたい。

1、営業職

YouTuberやインスタグラマーのようにフォロワーが多い営業職だけが残る。
ただ説明に来るだけの人は、会うだけでもリスクになるので必要なくなる。

2、現場監督

肉体を使う現場系の仕事はなくならないが、それを管理する現場監督はAIと、
いくつかの現場をまとめて管理する少数の管理者だけで良くなる。
(ライブカメラ、ミーティングツールの進化)

3、エンジニア/デザイナー

ハイレベルな技術を持った者しか生き残れない。
簡単なプログラミング、デザインは、アプリを使って誰でもできるようになる。
多くの人がお金がなくなるので、自力でやろうとする。

4、事務・経理、会計士・税理士・社労士

数値を入力するだけ、もしくはレシートを読み込むだけで簡単に会計書類をつくれるソフトがすでにできている。
それでも「ちゃんと合っているか心配」「難しそう」という理由でまだ導入していない企業も多い。
が、多くの人がお金を失い、会社が倒産しそうになってきた時、そんなことを言っていられないので、会社の生き残りのためにまずは税理士等との契約を辞め、自力でやろうとする。

それでも経営が苦しければ、事務員、経理担当を切って、社長が自分でやるしかなくなる。(リモートワークで余計な移動時間や会議が減るとそれも可能になる)

5、窓口業務/公務員

公務員含めた窓口業務は、大半はタッチパネルやネット申請にとって変わられる。
そもそも公務員がやっている事務作業のほとんどは作業のための作業だ。

6、銀行員

キャッシュレス化が一層進む。
そして、銀行に行くことがリスク。振り込みはネット銀行で十分。

7、運送業

ドローンでの配送、自動運転などにより、徐々に減っていく。

8、通訳ガイド

そもそもここ数年間、外国に行く人がいなくなる。
インターネット会議の場合、翻訳アプリが使われることになる。

9、バス/タクシー運転手

自動運転が普及し、徐々に衰退していく。
電車、バスなど、ルートが決まっている交通機関は自動化しやすい。

10、レジ打ち

中国ではもう無人コンビニがある。
人間がレジを打つことがリスクになる。

生まれる・伸びる仕事

1、フォロワーのいるお店

「あのママがいるから会いに行きたい」というお店は強い。
どうせ外に出ることはリスクになるので、
よくわからないお店に行くぐらいなら、もう行く価値のあるお店にしか行きたくない。

2、ドローン関係

ドローンを買って、ドローンで点検、配送等をする時代になる。
人を雇うこと、人にやらせること、人と会うことがリスクになる。

3、ライブ配信

双方向コミュニケーションができること、『生感』があることからライブ配信が人気になってくる。
プラットフォームは主に以下の3つがある。

showroom…15万人登録
17Live…4000万人(全世界で)
YouTube…6000万人(国内のみ)

が、最近は渡辺直美、中田敦彦、佐藤健らがYouTubeライブに参入するなど、かなり波が来ており、その他のプラットフォームを飲み込んでいく可能性が高い。

4、健康/予防医学

「お湯を飲むといい」などのデマがあっという間に広まってしまうなどの現象から、
人々の健康不安が高まっていること、そして情報を求めていることがよくわかる。
しかし、今までの健康/予防医学の産業は基本対面だったため、そこをオンラインにうまくシフトできた場合は大きく伸びることが予想される。

未来の仕事を考えるキーワード

ワーク・アズ・ライフ

ワークライフバランスという言葉が、一時期盛んに言われていた。
が、今はいつでもどこでも仕事ができる時代。
むしろ、ワークとライフを明確に区切って、9時5時で働くみたいな感覚の方がナンセンスである。

これからはワークとライフの境目はなくなり、仕事と仕事以外の両方で価値を生み出し続ける生き方が求められてくる。

「遊ぶ」「働く」「学ぶ」

人生のすべてが遊びであり、学びであり、それが仕事でもある。
遊び尽くした人が価値を生み出せる時代になる。

信用=価値

そもそもお金は信用を形にしたものにすぎない。
なので、お金を貯めるという発想ではなく、信用を稼ぐということを考えた方が良い。