私は元教員で、今はSNSコンサルティングやボイストレーニングの仕事をしています。
コンサルティングの仕事では、そんなに安くはない金額をいただいています。
ただ、それに見合っただけの成果を出せるように、私も全力でその仕事をしています。
また、今やっている動画制作の仕事も、普通の広告に比べたら、
高額になることも多いです。
しかし、それでも出来上がりを見たら満足していただけるお客様も多いです。
あなたがもし何万円もする高額商品を売りたいのなら
価格表はつくってはいけません。
いや、正確にはつくっても良いのですが、
簡単に価格表を提示してはいけません。
ここでいう『高額商品』とは、
例えば、エステ、パーソナルトレーニング、セミナー、スクール、コンサルティング、オーダーメイド商品などのことです。
高額は悪ではない
まず前提条件としてひとつ確認しておきたいのですが、
時々、高額商品=詐欺、ぼったくりのように思っている人がいますが、決してそうではありません。
これらの商品は仕入れがなかったり、
原価がかかっていたとしてもその何十倍もする価格で販売していたりします。
私も最高で100万近くするコンサルコースも販売しています。
…というと、
「ボッタクリだ」だの
「吹っかけられてるんじゃないか」だの
言う人がいますが、それは大きな間違いです。
そんなことを言ったら、高級ホテルなんて全部ボッタクリです。
高級フレンチは3,000円でフルコースを出さないといけなくなります。
塾も、ディズニーランドも、ブランド品も全部ボッタクリになってしまいます。
お金に対する罪悪感
多くの人はお金に対して罪悪感をもっています。
人に高いものを売る時、なんだか申し訳ないような、
騙しているような気持ちになってしまう人もいると思います。
これがお金に対する罪悪感=お金のメンタルブロックです。
多くの人はこれが幼い頃から、教育によって身に染み付いてしまっています。
例えば
「うちは貧乏なんだから」
「お金の話をするのははしたない」
「人の給料を聞いてはいけない」
親が良かれと思って言ったこれらのセリフによって、お金に対する罪悪感が植え付けられてしまうのです。
高額をとっても良い
ちょっと話はそれましたが、
高額商品=悪ではないことは、まずはじめに理解しておいて欲しいです。
高額でも、それに見合ったものを提供できるなら、ちゃんとお金はとって良いのです。
例えば、あなたがものすごく腕の良いマッサージ師だとします。
でも、高いお金をもらうのが申し訳ない。
お客様のためを思って、良かれと思って安いお金でマッサージをするとします。
そうすると2つの悪いことが起こります。
ひとつは、あなたが生活を成り立たせるために、数をこなさなければいけなくなります。
数をこなさなければいけないとなると、その分、1つ1つにかけられる労力は低くなります。
そうすると、結果、あなたは力を発揮できません。
もしくは途中で体を壊して辞めてしまうかもしれません。
適正な価格でやっていれば、あなたの技術でもっと多くの人を救えたかもしれないのに。
適正なお金をとった方が良い
もうひとつの悪いところは、お客様の心持ちが変わることです。
あなたが1回3万円のマッサージを受けにいくとしたら、
きっと朝から準備して、ちゃんとアドバイスも聞いて、施術後も食べ物や姿勢に気をつけてすごすでしょう。
そして、次の回も楽しみに、毎日をすごすでしょう。
これが一回2000円のマッサージだったらどうでしょう?
別にわざわざ準備したりもしませんよね。
施術者と会話することもなく、施術中は寝ているかもしれません。
最悪、ドタキャンすらしてもいいと思ってしまうかもしれません。
安価でやりすぎるのは、あなたにとっても、お客様にとっても悪いことが多いのです。
価格表はつくるな
さて、最後になりましたが、
なぜ価格表をつくるべきではないか?と言うと、
それは「お金だけ」を見て判断されてしまうことが多いからです。
例えば、「マッサージ1回3万円」という表示を見た時、
あなたはどう思うでしょう?
「高っ!」
それ以外ありませんよね?
たぶん、その下にいくら丁寧に説明が書いてあっても
そこに目も行かないでしょう。
高額商品で、価格表をつくるというのはこういうことなのです。
これが例えば、こういう話を聞いてからだとどうでしょう?
「うちのマッサージは安くはないです。
でも他のところに1年通っても治らなかった悩みを
うちで1回施術を受けただけで解消されていく方がたくさんいます。
なぜなら。。。これを高いと考えるか、安いと考えるか、それはあなた次第です」
これだったら、あー3万なのもうなづけるな、と思うでしょう。
これで悩みを解決できたなら、あなたも幸せ、お客様も幸せです。
これは決して騙しているわけではないですよね。
お金だけを尺度にする考え方に対して、
ちょっと違うアプローチをしてあげることで、
新しい見方ができるようにしてあげる。
そういうことです。
お金だけで判断して、お互いにとってデメリットにならないようにするためにも
価格表を作って、それを簡単に見せるようなことはしない方がいいです。