今、ネット上では2019年ごろから
『陰謀論』ブームみたいなのが
フツフツと渦巻いています。
ただのデマから、スピリチュアル、隠された真実まで
その内容はさまざまなんですが、
陰謀論を語る上で欠かせないのが
『ロスチャイルド家』です。
ということで今回は
『ロスチャイルド家』の『歴史』を
元社会科教師の私がわかりやすく解説します。
このチャンネルでは元社会科教師の私が
知らないと恥ずかしい社会問題や歴史問題、教育問題
などについて解説するチャンネルです。
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ロスチャイルド家のはじまり
最初にロスチャイルドとは何かという話。
『ロス』『チャイルド』って名前からしてもう
何だか恐ろしいですよね。
ロスチャイルドとは『子どもロスする』という意味ではなく、
ドイツ語で
『Rot』赤い、『schild』表札
から来ています。
そしてロスチャイルドと聞くと、
世界を裏から操る秘密結社のようなものをイメージする人も
多いと思いますが、財閥の一族みたいなものですね。
みんな実在する人間ロスチャイルドさんだし、別に秘密結社として、
統一的な目的に向かって動いているわけではないです。
ちなみに今回の参考文献なんですが、
『ロスチャイルド 200年の栄光と挫折』
という本です。
著者は私の大学の恩師で、現在も師事している
政治学者・経済学者の副島隆彦先生です。
話は戻して、
このロスチャイルド家の創始者は
『マイヤー・アムシェル・ロスチャイルド』という人。
1700年代半ばぐらい、
ちょうど産業革命とか、アメリカ独立戦争とかの時代の人です。
この人がドイツ、フランクフルトのユダヤ人居住区で商売をはじめたのが
ロスチャイルド家のはじまりです。
彼はもともと古銭商を営んでいました。
その縁で、熱心なコレクターだった
プロイセン王家のヴィルヘルム9世にお金を貸すようになり、
1769年には宮廷御用商人となります。
その後、税金の徴収係も引き受け、
国の財政全般に関与するようになりました。
ユダヤ人が嫌われる理由
この人はユダヤ人です。
ユダヤ人というのは、
もともとは今のイスラエルに住んでいた『とされている』人々で、
古代に国を失ったので、ヨーロッパ各地に移り住んで、
昔から金貸し/銀行/金融業などを生業としてきた人たちです。
もちろん、貧乏な人もいるんですが、
中には『宮廷ユダヤ人』と呼ばれる、
かなりの財力・権力を持った人たちもいました。
彼らは王族や国にお金、特に軍資金を貸したり
税金徴収役を引き受けたりして、
その国の経済・金融を実質的に支配していたんです。
王様はユダヤ人がお金を貸してくれなくなると困ってしまうので、
彼らの巧みな交渉術に乗せられて動いてしまうことが多かったんですね。
なのでユダヤ人は威張りちらしたり、戦力を持っていなくても
実質的にその国の経済、政治をコントロールすることができたんです。
これが宮廷ユダヤ人と呼ばれる人たち。
その下には、税金の取り立て人として働くユダヤ人がいて、
その下には高利貸しを営むユダヤ人もいました。
そういう構造があったので、
ヨーロッパの人々は、自分たちの暮らしが苦しいのは
ユダヤ人が国を裏から操り、厳しく税金を取り立てて、
金貸し商売で儲けているせいだと考えるようになっていきました。
ユダヤ人が嫌われたり、
『ユダヤ人の陰謀』とか『フリーメイソンの陰謀』とか
昔からずっと言われているのはこのためです。
ロスチャイルドの5人の兄弟
マイヤー・アムシェルには5人の子どもがいました。
彼は5人の子どもをヨーロッパの主要都市に住まわせ、
ネットワークを築きます。
当時はネットはもちろん、電話も、電報も、ラジオもない時代ですから、
情報はすべて人から人、手紙でやり取りする時代でした。
なので、情報はとても貴重で、
「どこどこでこういうことが起こったらしい」とか
「あの国が戦争を起こすかもしれない」という情報をいち早くつかめば、
それに乗じて儲けることができる、
マイヤー・アムシェルはそのことに気付いて、
子どもたちを世界各国に住まわせ、情報を盛んにやりとりさせたんです。
長男:アムシェル・マイヤーはフランクフルト(ドイツ)
次男:サロモンはウイーン(オーストリア)
三男:ネイサンはロンドン(イギリス)
四男:カールはナポリ(イタリア)
五男:ジェームズはパリ(フランス)
フランクフルト家(ドイツ)
長男のアムシェル・マイヤーは、父親の名前をひっくり返しただけの名前で、
本家があったフランクフルトに止まります。
が、彼には子どもがなかったの、
フランクフルト家はすぐに断絶。
ただ、女系の血筋は残っていて、
ゴールドスミス財閥という生で、今もフランクフルトで活躍しています。
ウイーン家(オーストリア)
次男のサロモンは、
当時かなり繁栄していたオーストリア帝国のウイーンに居を構え、
ハプスブルク家とともに栄えました。
しかし、市民革命の時代に入って、
ハプスブルク家は勢力を失っていくのとともに、
ウイーン・ロスチャイルド家も滅びました。
ロンドン家(イギリス)
三男ネイサンはロンドンに移住し、
これがのちにロスチャイルド家の本流になっていきます。
詳しくは後ほど説明します。
ナポリ家(イタリア)
四男のカールはイタリア最大の商業都市ナポリを任されますが、
ナポリ家は彼の孫の世代で途切れます。
パリ家(フランス)
そして末息子のジェームズ。
彼はパリを拠点にしました。
彼は当時の最先端技術である『鉄道』事業で成功し、
ロンドン家と並ぶ成功を納め、
今も繁栄しています。
つい先日、スイス・ロスチャイルド家の当主が亡くなりましたが、
スイス家はこのパリ家から派生しました。
大英帝国とロスチャイルド
ということで、
ロスチャイルド家はこの5つに分かれるわけですが、
なかで最も栄えたのがロンドン家です。
三男ネイサンがロンドンに移り住んだ当時、
ヨーロッパにはナポレオン旋風が吹き荒れていました。
しかし、ロスチャイルド家は、宮廷ユダヤ人で、
王族や貴族に金を貸していたわけですから
王政を打ち倒そうとするナポレオンみたいな人とは
対立する立場にあります。
三男ネイサンは反ナポレオン軍を支援するために
自ら馬車に乗って、命がけで軍資金を届けたりもしています。
そういう支援もあって、1815年、
イギリスをはじめとする連合軍がワーテルローの戦いで
ナポレオン軍を打ち負かします。
ナポレオン戦争後、
世界の覇権は大英帝国に移ります。
大英帝国はナポレオンによってボロボロにされた
ヨーロッパの王族たちに代わってヨーロッパの覇権を握り、
植民地争いで各国を追い落としました。
それを支えたのが、ロンドン・ロスチャイルド家だったのです。
ネイサンの子、ライオネルは悲願だった政界進出を果たし、
ネイサンの孫、ナサニエルの代になると、
男爵の爵位を戴き、貴族の仲間入りまでしています。
昔から嫌われ、差別されてきたユダヤ人が
議員になり、貴族になったのです。
これによってロスチャイルド家は、
表からも裏からも、大英帝国をコントロールできるようになっていきます。
大英帝国の覇権は
インド、中国、そして日本にも及んでいます。
当時、日本は幕末〜明治維新。
ロンドン・ロスチャイルド家は坂本龍馬らを通じて、
薩長軍を支援し、
伊藤博文らを育て、三井財閥をつくったと言われています。
ちなみにパリ・ロスチャイルド家は徳川幕府を支援しています。
討幕軍がイギリス式の軍備を整え、
幕府軍がフランス式で軍備を整えたというのはそういう理由です。
ロスチャイルド家も決して一枚岩ではないということですね。
ということで、
日本は名も無き志士たちの熱い思いによって
幕府を倒し、近代化を成し遂げたのではなく、
大英帝国=ロスチャイルド家の世界戦略の中で
開国させられ、近代化させられていったということです。
そして、表面的には独立国の体裁をとりながら、
イギリスの属国状態になったのです。
ロックフェラーvsロスチャイルド
日本はたまたまこれくらいで済んだのですが、
中国やインドなんかはもう散々にひどい目に合わされて、
ボロボロにされて、
徹底的に支配されています。
世界中でそういうことをしながらヨーロッパ〜アジアまで、
世界の覇権を握っていた大英帝国=ロスチャイルド家でしたが、
その体制が変わる転機となったのが、
1914年、第一次世界大戦です。
この大戦を機に、世界の覇権が変わりました。
世界の覇権は、大英帝国=ロスチャイルドから、
アメリカ=ロックフェラーへと移ったのです。
昔は第一次世界大戦も、
実はロスチャイルド家の陰謀ではないか?という説がありましたが、
副島隆彦先生によると、
これはロスチャイルドではないそうです。
なぜなら、ロックフェラー家の拠点はヨーロッパで、
第一次世界大戦、そして第二次世界大戦もそうですが、
ヨーロッパがボロボロになってしまうような戦争を
ロスチャイルド家が仕組むメリットがない。
むしろ、ロスチャイルド家や、ヨーロッパ諸国が
ボロボロになって喜んでいるのは誰か、考えてみろ!
ということですね。
皆までは言いませんが、、、。
ロックフェラー家はアメリカで、
当時で始めたばかりの新しいエネルギーである
石油の売買で財を成した一族です。
彼らもユダヤ人です。
当時、アメリカの経済界でも
ロスチャイルド家はかなりの権力を握っていたのですが、
ロックフェラー家は、密かに、
ロスチャイルド家を追い落としてやろうと、
ずっと狙っていたんですね。
そんな時に、
第一次世界大戦が起こり、
第二次世界大戦が起こり、
ヨーロッパはボロボロになって、ロスチャイルド家も
ヨーロッパの王侯貴族たちも相当の財産を失います。
2つの大戦を経て、
ほぼノーダメージだったのはアメリカ。
これ以降、世界の覇権は完全にアメリカに移ります。
そのアメリカの経済を支え、握っているのがロックフェラー家なんですね。
日本も、かつてはイギリスの同盟国、属国だったんですが、
いつの間にかイギリスはフェードアウトして、
戦争に負けてボロボロになって気付いた時には
アメリカに支配されていました。
そこにはこういう覇権の移り変わりがあったわけです。
そして、今、日本はアメリカの属国状態で、
最近ね、いろいろ総大将戦であの国はゴタゴタしていましたが、
日本に入ってくる情報は、すべてメリケン国に握られているということが
よくわかりましたよね。
そう、日本に入ってくる情報は
すべてメリケンに握られているんです。
ということは、、、?
あれもロスチャイルドの陰謀、これもロスチャイルドの陰謀、
世界の黒幕は全部ロスチャイルドだー!!
というような情報が日本に入ってくるのも、
もしかしたら、コントロールされた情報なのかもしれませんね。
ということで、
今回は元社会科教師の私が『ロスチャイルド家の歴史』について
動画にまとめてみました。