「先生の給料っていくら?」
教員時代、生徒からよく聞かれました。
YouTubeはじめてからも
「教員の給料について取り上げてほしい」
というリクエストをいくつかいただいていました。
これ聞きにくいけど、興味ありますよね、みなさん。
いや、一番興味ある話題ですよね。
ということで今回は元教員の私が、
教員の給料を大公開してしまおうと思います。
私は元中学校教師で、
今はビジネス系YouTuberとして、
またYouTubeやSNSのマーケティングを教える
コンサルタントとして仕事をしています。
普通は、先生方は給料を公開するなんて嫌だと思うんですが、
まぁ私はもう過去の話なのでね。
公開したところで痛くも痒くもありませんから。
タブーなしで、皆さんに真実をお伝えしていきますよ。
このチャンネルでは「好きを仕事に自分らしく生きる」をテーマに、
ビジネスや社会システムに関する動画をお送りしています。
よかったらチャンネル登録よろしくお願いします。
また、
11/13(金)に東京で講演会を開催します。
元教員の私が何を考え、どういう将来を見据えてYouTubeをやっているのか?
余すところなくお話しします。
SNSで爆伸びして、アフターコロナ時代の天下を取りたいという方はぜひご参加ください。
詳細は概要欄のリンクからご確認ください。
新卒の給料
ということで早速本題に入ります。
今からもう15年以上前のことですが、
私は講師として公立中学校に赴任しました。
そして大学卒業した4月にもらった給料が手取りで
198,000円
でした。
そのうち、198,000円のうち
2万円は家賃手当です。
また、これとは別に15,000円〜20,000円ぐらい、
土日の部活動手当をもらいました。
合計すると手取りで20万ちょっとですね。
高いですか?
安いですか?
これをもらった時の私の感想は
「え、こんなにもらえんの!?」
でした。
給与明細を見て一人でニヤニヤしていた記憶があります。
大学感覚で考えると結構な金額だったんですよね、たぶん。
でも、1年目は本当に毎日朝7:00から夜8:00、9:00まで、
毎日13〜14時間働いて、しかも土日も部活だったので、
毎月300時間ぐらいは働いていたんですよね、、、。
なので、時給換算したら最低賃金以下なんですけどね。
ちなみに私は大学卒業して2年ぐらいかな、
講師として勤務しています。
教員採用試験に受からなかったからです。
当時、就職氷河期の末期で、
音楽科でいうと、
合格するのは静岡県内で1人か2人というような時代でした。
正規採用の教員のことを教諭と言い、
臨時採用、非正規雇用の先生のことを講師と言います。
『常勤講師』といった方が
イメージが近いかもしれませんね。
基本、正規採用の先生と同じように毎日8:00~17:00で勤務して
授業やもちろん、担任や顧問も普通に受け持ちます。
給料も最初の時点ではそんなに変わりませんが、
その後の給与の上がり方に差が出てきます。
また、講師はあくまでも臨時採用なので、
来年仕事があるかどうかわかりません。
そのため、毎年2月ぐらいから、
来年度生きていけるかと心配しながら過ごすことになります。
採用1年目の給料
そんなこんなで、講師として勤務したのち、
必死に勉強して勉強して、努力して努力して、
ようやく教員採用試験に合格します。
そして、はじめてもらった給料が手取りで、
230,000円
でした。
これには一応、講師としての経験の分が加算されているらしいです。
また、このうち2〜3万円は家賃手当です。
なので、一人暮らしの人とかはもうちょっと安くなるはずです。
高いですか?
安いですか?
これに加えて土日の部活手当が
1万円〜2万円ぐらい。
合わせると手取りで24〜25万円です。
あと、講師の時も出ていたんですが、
教員はボーナスというものが出ます。
正式には『賞与』というんですが、
毎年6月末と12月頭に、
給料の約2ヶ月分が支給されるのです。
ただ、1年目の6月はまだ働き始めて
3ヶ月しか経っていないので、
0.5ヶ月分ぐらいしか出ません。
ということで私の1年目のボーナスは
6月30日 131,000円
12月8日 423,000円
でした。
じゃあ、年収いくらかというと、
基本給の手取り23万で、7万ぐらい引かれた状態なので、
額面上は30万ぐらいです。
30万円かける12ヶ月に、
ボーナスの55万と合わせると、、、
415万円
まぁ額面で、年収400万といったところですね。
私の場合、家賃手当が出ているのと、
講師としての経験が加算されているので、
一般的な新卒よりはだいぶ高いとは思います。
10年後の給料
さて、そこからだいたい10年ぐらい、教員として勤務したわけですが、
10年後に私の給料はどうなっていたでしょうか?
と言っても、教員も一応、
人事評価というのがあって、
仕事ができるできないがちょっとだけ
給料に影響します。
仕事ができなくてもクビになることはありませんが、
給料の上がりが緩やかになるという感じですね。
じゃあ、すぎやまは仕事ができたのか?
という話なんですが、
自分では一応、できた方だとは思っています。
こんだけ学校教育の批判をしていますから、
現役時代はさぞかし管理職から嫌われていたんじゃないかと、
除け者にされていたんじゃないかと思う方もいるでしょう。
ところがですね、
私が働いていた頃って、
団塊の世代のちょっと後の世代が
めちゃくちゃ多い時代だったんですね。
公務員の世界って、世間よりもちょっと動きが遅いので、
団塊の世代のちょっと下の世代が大量に採用されているんですね。
だから、私が働いていた数年前の学校現場は
だいたいどこも職員の半数は50代。
30代1人、40代1人、、、みたいな。
そんな時代だった。
で、50代の方、特に50代後半の方って、
パソコンに弱いとか、体力的にきついとかで、
大変な仕事をあまりたくさんやらせられない。
もちろん優秀な人もいますが、
トンデモなく仕事しない人とか、
学校運営全体に影響が出るレベルでパソコンができない人とか
ゴロゴロいるわけですよ。
そうすると、どうなるか。
その数少ない30代、40代に
仕事の大半が回ってくるわけです。
なので、私もめちゃくちゃ仕事振られてきましたよ。
20代から研修主任という、授業研究とか、先生方の指導力UPを図る部門の担当を何年もやってきたし、
20代から特別活動主任という、生徒会とか運動会とかを取り仕切る部門のリーダーもやってきた。
どこの学校でもやらされました。
あと音楽科だったので、合唱コンクールも毎回中心になって進めてきたし、
もちろん学級担任も、部活の顧問も毎年やってきました。
仕事できない人はこんな仕事振られませんからね。
だから、それなりには仕事はできたと思います。
そんなこんなで10年やった結果、
給料はどうだったか?
というと、手取りで、
255,000円
でした。
あんま変わってない!
10年働いて25,000円しか上がってないよ。
しかも、家賃手当がちょっと上がって、
多分4万円ぐらいもらってたので、
実質15,000円しか上がってない!!
なんで!?
それは給料が上がるに従って、
所得税とか、社会保険料とか、
天引きされる金額も増えていくからなんですね。
ちなみに
ボーナスは
6月30日 597,194円
12月8日641,111円
でした。
年収換算すると額面で480万円です。
教員は高給取りなのか?
この給料を聞いて、
「高っ!!!!」と思った人も
「安っ!!!!」と思った人もいるでしょう。
教員の給料はもともと一般の公務員よりは
ちょっとだけ高く設定されてはいるんです。
ただ、残業代は基本出ません。
なぜかというと、『給特法』という法律があって、
残業代を出さない代わりに一律4%を給料に上乗せする
ということが決まっているからです。
私の場合は給料が額面で30万円ぐらいだったので、
毎月12,000円ほど上乗せされていたということです。
月に最低40時間、
多い時だと100時間残業して、12,000円です。
正規の勤務時間と合わせると
毎月200時間〜260時間ぐらい働いています。
それで給料が30万円。
時給1150円です。
これが高いと思うか、
安いと思うかはあなた次第ですが、
楽して稼げる仕事でないことはたしかです。
ちなみに同じ公務員でも教員以外は
残業代、休日出勤手当出ます。
なので、警察官とか消防士の方と話すと
「エー!残業代出ないの!??」
「休めないの!!??」
「給料低くない!!???」
と驚かれます。
退職金はいくらもらえる?
最後に、退職金。
私は10年ほど教員として働いて、
その後、退職したわけですが、
退職金はいくらもらえたのか?
退職金の額は手取りで
370万円
でした。
これ、サービス業の人に言うと、
「うそ!?そんなもらえんの!?
俺は10年働いて10万だったよ」とか言われます。
公務員とか大企業で定年退職まで働いた人に言うと、
「370万!?笑」
と笑われます。
私は退職金の金額聞いた時に事務の人に
「え、こんなにもらえるの!?」
と言ったら、事務の人から
「たったこれだけで申し訳ない」
と言われました。
定年退職まで勤めると、
平教諭で2,500万ぐらい
校長で3,500万ぐらいもらえるんだそうです。
なので、それに比べたらこんなに少なくて申し訳ない
ということですね。
ここまで話してると、もう金銭感覚おかしくなってきますよね。
ちなみに退職金はやめてから約20日後。
4/19に振り込まれました。
早っ。
即金ですよね。
ということで今回は、
元中学校教員が、教員の給料を公開してみました!