中国・三峡ダム
気になっている方も多いのではないでしょうか?
だいぶ前から決壊するんじゃないか?
と心配する声があがっていて、
このチャンネルの視聴者の方からも
「三峡ダム大丈夫ですか?」
という質問をたくさんいただいていました。
なので、
今回はこの中国・三峡ダム問題についてまとめてみます。
なんで三峡ダムが危ないと言われているのか?
今、どうなっているのか?
そして、日本への影響はあるのか?
ということについて
お話ししていきたいと思います。
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三峡ダムとは?
三峡ダムとは長江上流にある超巨大ダムです。
1993年に着工し、2009年に竣工。
治水のため、そして水力発電のためのダムです。
どれくらい巨大かというと
貯水量は日本最大のダム徳山ダムの60倍。
面積も琵琶湖の約1.7倍。
琵琶湖の1.7倍ですよ。
想像できます?
琵琶湖ですらも海みたいなのに、
その1.7倍って。
もう想像を超える大きさですよね。
その三峡ダムが今もう決壊しそうということで、
かなり問題になってるんですね。
なんで決壊しそうなのかというと、
6月から7月にかけて長江流域でずーっと雨が降っていたから。
日本でもずっと雨でしたよね。
それによって長江の水量がガーっと上がってしまって、
いろんなところで洪水が起きてしまっていたんですね。
で、
その洪水を食い止めるためにダムがあるんですが、
そのダムがもう限界になんじゃないかということで
非常に危惧されているんですね。
もう警戒水域をとうに超えてしまっている状況です。
現状は?
そんな状況が6月、7月と少しずつ
日本でも報じられていて
心配していた人も多かったと思います。
では、現状はどうなのか?というと
一応、最大の危機はなんとか脱したようです。
ですが、
水量は増え続けています。
「減った」という日もあるんですが、
減ったと言っても10cm〜80cmなので、
そんなに大きくは減っていない。
いまだ、危険水位を20メートルも上回っている状況です。
なぜこうなったのか?
中国で何かが起こると
「おいおい中国大丈夫か?」
「また中国政府か」
と言う人がいますが、
三峡ダムについて人災というより、
今のところは『天災』です。
中国では6月から7月にかけて記録的な大雨が降り続いていたんですね。
その大雨の影響で三峡ダムの水位が上がってるんですが、
ガーっと上がってしまった。
水位が上がっているなら
放水して水量を減らせば良いんじゃないか?
と思うかもしれませんが、
それもできない。
なぜかというと、
大量に放水したら下流で洪水が起こっちゃうから。
だから、危険水位に達しても
ガンガン放水して水位を減らすということができないんですね。
で、このままじゃダムそのものがもたないんじゃないか?
という事態になってしまっている。
中国メディアも
「もう打つ手がない」
と報じるような状況になってしまっています。
三峡ダムをめぐる疑惑
もちろん中国政府は大丈夫だと言っているんですが、
三峡ダムはかなり疑惑が多いダムのようです。
建設中から「汚職の巣窟」と言われるほど、
ワイロが横行していて、
材料が粗悪なものを使っているんじゃないかとか、
亀裂があるとか言われてきました。
また、2019年に専門家がGoogle Earthで撮影した
ダムの写真を解析して
「完成当時と比べて歪んでいる」
と発表しました。
で、これはやばいと言われはじめたんですが、
結局これは衛星写真の技術的な問題だということが
のちに判明しています。
すでに洪水が起こっている
ということで
まだなんとかダムは決壊していないんですが、
実はすでに、各地で河川の氾濫や堤防の決壊は起こっています。
そういえばちょっと前に
中国の街が水浸しになって車がプカプカ浮いてるような
映像を見かけたなーという人も多いと思います。
この水害で
死者・行方不明者は141人、
3873万人が被災しています。
熊本豪雨の死者が80人弱ですから、
少なくともあれ以上の水害が起こっているということですね。
この大雨被害が特に大きかったのが
三峡ダムのある長江流域だそうです。
長江流域の各都市では道路が水没し、
商業施設などは相次いで営業停止に追い込まレているそうです。
工場は高台にあるのでまだ大丈夫らしいんですが、
交通網がかなり厳しい。
道路が水没しているのはもちろん
水運、つまり船による物流も止まってしまっています。
長江は黄河と並ぶ中国最大の河川ですから、
昔から水運を利用した、船による物流、交通がさかんに行われていたんですね。
ちょっと日本人からするとそういう感覚がないので
信じられないかもしれませんが。
それもストップしてしまっている。
もちろん、工業製品の出荷にめちゃくちゃ影響が出ています。
経済的な損失は5000億円近いといわれています。
中国政府は人民解放軍の部隊10万人を投入し、
人命救助や堤防増強工事に当たらせているが、
さすがに自然相手だと規模が大きすぎて、
中国おとくいの人海戦術もなかなか効果がないようです。
決壊したらどうなる?
現状でそんなんだったら、
ダムが決壊したら一体どうなっちゃうんだ?
ということですが、
三峡ダムから長江の河口に位置する上海まで、
およそ1500キロ。
その沿岸にある街が全て水に飲み込まれます。
日本の本州、青森から山口県までが約1500kmですから、
日本がほぼまるまる飲み込まれるイメージですね。
上海は人口2400万人で、中国最大都市のひとつです。
そして、もう世界的に有名になってしまった武漢。
ここも人口1100万人の大都市で、ウイルス研究所などもあります。
万が一、ダムが決壊すれば、濁流がこういった都市を飲み込み、
4億人から6億人もの被災者が出ると言われています。
上海、武漢、重慶は世界的に見ても重要な経済都市、工業都市なので
コロナ禍以上に物流がダメージを受けるかもしれせん。
また、さらに深刻なのは
長江流域には原子力発電所もあるということです。
もし濁流によってここが破壊されたら進行な放射線汚染が起こります。
犠牲になる農村
それに対して中国政府も手をこまねいているわけではありません。
ちょっと日本では考えられないことですが、
あふれそうな水を逃すために
上流部の堤防を爆破しているというのです。
農村部の人を避難させた上で、
堤防を爆破して、その水を農地に逃したそうです。
「農村が水に飲まれた」とか
「農村が犠牲になっている」ということで、
日本では批判の声が上がっていますが、
2000万人の都市を守るために、
農地を犠牲にしたということです。
ある種の政治判断です。
つまり中国政府は
「上海や武漢を水に沈めるぐらいなら
他のところを沈める」
という措置を今後もしていくでしょう。
日本への影響は?
さて、最後に日本への影響はどうかという話。
上海、武漢、重慶は世界的に見ても重要な経済都市、工業都市なので
地帯には日本企業も多数進出しています。
重慶にはいすずが、
武漢にはホンダが進出していますが、
いずれも現時点では被害は受けていないそうです。
こういう工場は高台に建てられているそうなので、
まだ大丈夫ということですね。
もうひとつ懸念されているのは
中国が「ダムが決壊したのは日本のせいだ」と言ってくるのではないか?
ということです。
日本の住友金属がこのダムの部品というか、資材を納入しているんですが、
その納入段階でかなりもめてるんですね。
その資材の強度が基準を満たしていないとのことで、
「日本が粗悪品を輸出してきた!」ということで、
中国メディア報じて、ネット上でもかなり話題になったようです。
なので、
もしダムが決壊すればその話題が蒸し返される可能性はあります。
中国は国家の威信をかけてこのダムを建設したので、
万が一にもこれが決壊するなんてことは
許されないわけですよ。
もし決壊したら
中国政府の技術レベルが低かったということになってしまいますからね。
なので、もしそうなったら
日本のせいにしてくる可能性はあるよ、ということです。
まぁ南京大虐殺とか、韓国との慰安婦問題と同じですね。
ということで、
今回は三峡ダムの問題についてまとめてみました。
日本の保守知識人たちはこの話題を話す時に
ちょっとうれしそうなんですよね。
「中国がやばそうですよ」なんて言ってね。
なんで人の命や財産が危険にさらされてんのに
そんなうれしそうに語れるのか、
ちょっと品位を疑いますが、
まぁ私は、何事もなく、
無事に収束してくれることを願っています。