オリンピックは開催できるのか?
オリンピックが1年後7月23日からということで、
1年後はどうなっているんだということで、
こんな話題が盛んに取り上げられています。
これについて私は
オリンピックの開催は不可能だと考えています。
今回はその理由について説明します。
後半ではじゃあこれからどうなっていくのか?
私たちの生活にどう影響していくのかということについてお話しします。
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1、ワクチンの年内開発は無理だから
オリンピックが開催不可能な理由、
まずひとつめの理由は年内のワクチン開発が無理だから。
これが最大の理由です。
現状、ワクチンが開発されて、それが行き届く以外、
世界的な大規模イベントや、国境を超えた人の往来が
完全にOKになることはないでしょう。
そのうち集団免疫ができるだろうと言う人もいます。
集団免疫というのは、その地域の60%以上の人が抗体を持っている状態になると、
その地域でそれ以上感染が広がらない、広がりにくい状態になる、
その状態を集団免疫と言います。
でも現状、
世界で一番感染が広がったニューヨークの抗体保有率が20%です。
あれだけひどい状態になってもまだ20%。
60%の人が抗体を保有して、
集団免疫を獲得するまでにはまだまだ道は遠いです。
そうすると、もうワクチンの開発を待って、
それが人々に行き届くのを待つしかない、というのが現状です。
しかし、ワクチンの開発はそう簡単にはいかないようです。
今、160以上のワクチン開発プロジェクトが進められていますが、
多くの専門家の予想ではワクチンの実用化は早くて来年初頭。
最悪ずっと開発されない可能性もあるとのことです。
世界保健機関(WHO)で緊急事態対応を担当するライアン氏は
7/22、ワクチンについて、臨床試験、いわゆる治験が始っているプロジェクトもあり、研究開発には進展が見られるけど、
来年初頭までは実用化できないとの見方を示しました。
そして「人々がワクチンを受けられるようになるのは来年の初め以降になると考えるのが現実的だ」
言っています。
WHOについては賛否ありますが、
まぁすべてデタラメ言ってるわけではないですからね。
世界中から専門家が集まっていて、職員も何千人もいるわけですから。
その辺のおっさんが酔っ払って
「今年中にはなんとかなると思うよ、俺はね。俺はそう思ってる」
とか言ってるのよりはよっぽど信頼できる。
ワクチンって、
我々が思っている以上に開発するの大変らしいんですよね。
今もう臨床試験がはじまっているそうなんですが、
そこから安全性を確認していくのに、
あと半年ぐらいかかるということなんですね。
なんでそんなにかかるかというと、
ワクチンは打った瞬間に効果が出るわけじゃないからですね。
まずワクチンを摂取してから抗体ができるのに何日かかる。
それで、たぶん異常がないと判定できるのに何日かかる。
そして、これをいろんなグループで試していきます。
まず、リスクが少ない群で治験して、
その後、この年齢でやって、持病がある群で試して、
という感じで、
何段階にも分けて、安全性を確認していくんですね。
この緊急事態にそんな悠長なことを言ってられないだろと
思われるかもしれませんが、
安全性が確認できない段階でワクチンを打って、
それで数百人死んじゃったとかなったらワクチンを打つ意味がないですからね。
副作用が出たとか、
胎児が奇形になっちゃったとか。
命を守るためにワクチンを打つのに、
そんなんなっちゃったら本末転倒です。
また、ウイルスはどんどん変異していきますから、
ようやく完成したー!と思っても、
変異していて効果ない、ということもあるようです。
インフルエンザなんかも、効かないことありますよね。
なので、ワクチン開発って本当に難しいみたいなんですよね。
今、世界中の人類が英知を結集して開発しようとしているけど
それでもなかなか実現しない。
医療が発達したとは言え、まだまだ私たちは無力なんですね。
ちなみに中国は初期段階でガツンと感染者数を抑え込んで、
死者もかなり少なかったですが、
これは結構、安全ラインギリギリの治療をやっていたからという説もあります。
突貫工事で建てた病院に
そこに人民解放軍所属の医者、つまり軍医が500人が入って、
野戦病院のような形でかなり荒療治を施したそうです。
軍医ですから命をつなぐために、
普通の医者だったら絶対やらないギリギリの措置もガンガンやっちゃうんですね。
これで徹底的に押さえ込んだ。
民主主義国家はこういうことは普通はできませんから、
なので、安全第一でワクチン開発していくしかない。
なので、ワクチンの実用化は来年以降ということになっています。
2、ワクチンが行き届かないから
ふたつめの理由は「ワクチンが行き届かないから」です。
運よく、来年初頭にはワクチンができたとしましょう。
そこから世界中にそれが行き届くまでにどれくらい時間がかかるでしょう。
今だいたい世界で77億人の人がいます。
一気に77億個のワクチンを生産するのは当然無理ですよね。
イギリスの製薬会社アストラゼネカという会社が、
今年から来年にかけて20億本、生産すると発表していました。
ここが一番早く供給を開始すると言っているのかな?
今年中に4億本、供給することを目指しているそうです。
これはあくまでも順調に行った時のスケジュールなので、
先ほど言った通り、実際に出回りはじめるのは来年初頭になるかもしれない。
まぁうまくっいって、
年末ぐらいにワクチンを開発できる企業が数社出てきたとしましょう。
それでも10億本ぐらいですからね。
77億人に対して10億本。
奪い合いですよね、もう。
しかも、力のある国は動きも早いので、
アメリカが3億本、イギリスは1億本、すでに予約しているそうです。
日本も、なんとかこのワクチン獲得競争を勝ち抜かないといけないということで、
EUと協力してすでに動き出しています。
でも、まぁ例えば日本が5000万本、ワクチンを獲得したとして、
それが一気に入ってくるわけではないですからね。
徐々に入ってきて、徐々に接種する人が増えていく。
そういう意味で、ワクチンが行き届くまでには
やはり最低数ヶ月、下手したら半年ぐらいはかかるわけです。
しかも、オリンピック選手や観客が優先的にワクチンを接種できるわけではないですからね。
ワクチンが入ってきたら入ってきたで、
「誰から受けるか?」という争いが起こる可能性もあります。
なので、政府はすでにその優先順位の検討に入っていて、
夏までには指針が出されるそうです。
現状では新型インフルエンザ特別措置法によって、
医療関係者、対策に携わる公務員、介護・福祉事業者、公共事業者などが
優先的に受けられると決まっています。
そして、ワクチン開発、ワクチン生産、ワクチン獲得、ワクチン供給と、
すべてが順調に最速で行われて、日本ではなんとか準備が間に合ったとしましょう。
じゃあ他のオリンピック参加国はどうか?
発展途上国、例えばブラジルとか、チリとか、南アフリカとか、
すでにコロナに苦しんでいて、経済的にも困窮しているような国。
そういう国がすべてトントン拍子に進めて、
オリンピックまでに間に合わせることができるのか?
選手もそうだし、
海外からの観客もそうですよね。
全て間に合うのかと言ったらそれは極めて難しい。
ということで、
ワクチンの供給問題、それがオリンピック開催不可能な理由の二つ目です。
3、選手選考が間に合わないから
3つ目、最後は「選手選考が間に合わないから」という理由です。
今お伝えしたような状況の中で、
じゃあ選手の選考やらなんやらができのか?
という問題もあります。
スケジュールは競技によって違うと思いますが、
1年前には予選大会とかが開催されて
選手の半分ぐらいは決まっているような競技もありますよね。
じゃあ、今それができるのかと言ったら、
ほとんどの国ではできない。
世界の現状だと試合や大会どころか、
トレーニングもままならない。
陸上とかならいいかもしれませんが、
柔道とか、レスリングとか、
室内競技なんて、リスクでしかありませんよね。
そんな状況でまともな選考なんてできないですよね。
じゃあ、来年に入ってワクチンが供給されはじめましたって言って、
そこから選考をはじめてももう遅い。
私はスポーツは大嫌いなのでよくわからないんですが、
オリンピック選手なんて本当に数年かけて
コンディションを調整していくんですよね?
肉体的な絶頂を2020年の夏に来るように何年もかけて調整している。
それをまた今からやれってかなり酷な話ですよね。
階級制のスポーツなんてね、
筋肉つけるだの、脂肪つけるだの、それを落とすだのって、
「はい、なんとかなりそうだから、8月にやるよ!」
なんて言われても間に合わない。
そして、ケガをしていて前回の選考の時には外されていた人が復帰してきたり、
前回の選考で出場が決まっていた人がケガをしてしまったりというのもあると思います。
そういう状況を考えると、
やはり、この先の見えない状況の中で
選手を先行していくというのはとても難しい状況にあると思われます。
実はもう決定している?
IOC、国際オリンピック委員会のバッハ会長は、
「来年の開催が無理になった場合は、中止する。再度の延期はない」
と言っています。
その次のスケジュールももう決まっているので、
もうこれ以上は延期はできないということですね。
これについて、実はトップの中ではすでに中止は決定しているんじゃないかという説もあるようです。
で、日本だけがそれに反対している。
なので、現状、ほぼ中止は決定で、
あとはコロナの様子を見ながらいつ発表できるか?
いつどんな形で発表するのが一番世界の納得を得られるか?
そのタイミングを見ているだけと。
ただ、それに食い下がる日本の主張としては
「もうちょっと様子を見てから決めてほしい」
「完全な形じゃなくてもいいので開催させてくれ」と。
なので、日本側が『無観客試合』とか、
世界を納得させられる提案ができたとしたら、
ワンチャン可能性はゼロではないかもしれません。
でも少なくとも
日本側がこれまで言ってきたような完全な形での開催はほぼないなと。
そんな状況ですね。
開催をアテにしない
なので、私たち国民としては
開催をアテにしないことです。
開催をアテにしたビジネスなんかとしていると
ものすごいしっぺ返しがきます。
「中止になるにしても早めに言ってくれないかな?」
という期待すらもしない方がいいです。
中止決定の発表は来年以降になると思います。
今回もそうだったじゃないですか?
直前までがんばったんだけど
誰もが「こりゃ無理だな 」と納得するような
状況にならないと言わないですからね。
2019年までは
「2020年にオリンピックバブルが来て、
その後、反動で大不況になる」
なんて言われてましたが、
オリンピックバブルも反動も来ません。
あるのはコロナバブルとその先にある世界恐慌です。
私たちはその覚悟をもって、
将来設計をしていきましょう。