自己啓発本とか、熱血講演家の方が
「やればできる」
「何歳からでも遅くない!」
とよく言いますよね。
でもこれについて、
「やればできわけではない」
「年をとると可能性は減る」
と、ズバリ断言している作家さんがいます。
橘玲さんという方です。
でも「やればできるなんてウソだ」とか
「年を取ったら可能性は減っていく」とかいうのって、
みんな薄々気づいているけど言いたがらないんですよね。
なぜかというと
それを言うのはとても残酷だからです。
そういうことを言うと
「いや、そんなことはない私の知り合いの○○さんは
50歳からピアノをはじめて…」
なんて言って怒り出す人もいる。
もちろん可能性はゼロではありません。
60代で急に売れた歌手とか、
80代のYouTuberとかいますからね。
でも、全体的な可能性で言えば、
年をとるほど減っていく。
おおよそどんな仕事でも
20歳からそれを目指すのと、
50歳から目指すのとでは全然難易度が違います。
可愛い女子高生とかだったらテキトーに踊ってる動画を出してもバズるかもしれないけど、
私みたいなおじさんがテキトーに踊ってる動画出したら下手したらブロックされますよね。
これは残酷ですが、この世界のルールです。
ということで今回は、
橘玲さんの著書『人生は攻略できる』
の内容をご紹介しつつ、
この世界の残酷なルール、
そしてその世界を攻略する方法についてお話しします。
この攻略法を知らないと
ずっとLv1のままで、ボスに戦いを挑むことになります。
この記事を最後まで読んでいただくと、
この世界のルールと攻略法がわかると思います。
橘さんの本は本当に衝撃的な
鋭い内容が多いので、
ぜひ皆さんにも知っていただけたらなと思います。
このブログでは「好きを仕事に自分らしく生きる」をテーマに、
ビジネスや自己啓発、未来予想、社会システムに関する記事を配信しています。
ビジネスやこれからの社会について興味あるよという方は、
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人生をRPGと考える
この本は「人生は攻略できる」というタイトルなのですが、
なんで『攻略』という言葉を使っているかというと、
「人生をロールプレイングゲームと考えよう」
というアイデアが根底にあるからなんですね。
ゲームだとしたらその世界には独自の「ルール」があり、
「攻略法」がある。
それを知っている人は楽勝で攻略していける。
逆にルールも攻略法も知らない人がいくら時間を費やしても
Lv.1のままということもある。
そうならないようにするために
この世界のルールと攻略法を理解してゲームをやろうということです。
この世界の残酷なルール
ということで前半ではこの世界のルールから説明していきます。
この世界にはとても残酷なルール、法則があります。
あまりにも酷なルールなので、
多くの人は薄々気づいていながらあまり口にしたがらないルールです。
その残酷なルールをいくつか紹介します。
教育は意味ない
ひとつめは「教育はほとんど意味がない」というルール。
近代社会というのは
「人間はみんな対等で、誰でも教育を受ければ立派な国民になれる」
という前提のもとに成り立っています。
「誰でもやればできる」
という前提で学校教育が行われている。
でも運動神経や体格に生まれつき差があるのと同じように、
人の能力にも差があるのは当たり前ですよね。
でもこれはほとんど言われることはありません。
なぜなら、差別に繋がり、
『平等』という近代社会の理念に反してしまうからです。
でも実際には人間の能力は努力や教育よりも、
遺伝や生育環境に左右されることの方が大きい。
それがひとつ目の残酷なルールです。
自分らしさは役割で決まる
では人間の得意不得意とか、キャラクターはどういう風に決まるか?
それは子どもの時に偶然所属した「集団の中での役割」で決まるそうです。
エー!?
そんなことで決まるの?
そうなんですよ。
どういうことかというと、
人間は「その集団の中で必要とされたい」っていう気持ち、
あるじゃないですか?
それが人間の生存戦略なんですよね。
例えば昔だったら兄弟が5〜6人いる中で、
その中でできるだけ自己アピールしていかないと
おやつにありつけないかもしれない。
また例えば、
群社会の中で「こいつはいらない」と思われちゃったら
食料にありつけず、群れの中で生きていけないかもしれない。
そうならないように、
人間は自分が所属する集団の中で、
できるだけ自分が目立てることをして、
できるだけ自分の存在感を発揮しようとするんですね。
そういう経験の中で生まれてくるのが
その人の「キャラクター」「自分らしさ」です。
例えば、長男はしっかりしてるとか言われるじゃないですか?
あれって、兄弟という人間関係の中で、
そういう役割を演じているうちにそれが「キャラクター」になり
「自分らしさ」になっていったということなんですね。
どういうキャラを演じるかは自分の遺伝とか、能力とか、
集団内での力関係とかを直感的に判断して、
ほぼ無意識的に選択されていきます。
例えば、
ジャイアンが野球ではなく、勉強を必死にがんばっていたとしたら、
ジャイアンの集団内での力はとても弱いものになります。
ちょっと太った勉強が苦手な人ですよね。
でも
ジャイアンはそこをがんばっても無駄だということが
直感的にわかっているので、野球をがんばったり、
肉体派のキャラという立ち位置を確立させていきます。
もちろん世の中にはジャイアンよりも運動ができる人はたくさんいるわけですが、
そういう人は比較対象ではありません。
あくまでも自分が所属している集団の中で、
自分が一番目立てるキャラを演じているんですね。
逆に、
出木杉くんみたいになんでもある程度できる人はどうかというと、
出木杉くんは野球でもなんでもがんばればそこそこできるかもしれない。
でもそこにはジャイアントいう強力なライバルがいるので、
あえてそこは選ばずに、勉強ができる人、というキャラを選んだ。
こんな感じで、
自分がたまたま所属した集団の中で
どういうキャラを演じれば自分は必要とされるか?
どういうキャラを演じれば自分は目立てるか?
ということを、人間は直感的に判断している。
そしてそれが「自分らしさ」につながるのです。
「自分らしさ」は、たまたま所属した集団の中で
決まっていくというのも、
この世界の残酷なルールのひとつです。
やればできるわけじゃない
とすると、
やはり「やればできる」というのは理想論にすぎないということがわかります。
集団の中で得意なことをすると褒められる。
褒めてもらえると好きになる。
だから余計にやる。
そういう中で自分のキャラクターとか、自分らしさが確立さていく。
逆にいうと、
苦手なことはそもそもがんばることすらできないということなんです。
いくらやっても、周りから認めてもらえないし、
そこをがんばってもいつまで経っても落ちこぼれですからね。
「やればできる」以前に
「やろうとも思えない」「がんばれない」ということなんです。
だから、
勉強が苦手な子にいくら言ってもがんばれない。
「なんでこの子はゲームばっかりやって…」
という方も多いと思うんですが、
それはゲームだと自分の強みを発揮できて周りから認めてもらえるから、
その子はそこに全力投球するということです。
「得意なことしかがんばれない」
「やればできるわけじゃない」というのも、
この世界の残酷なルールのひとつです。
お金から自由になれば幸せになる
この世界のルールとして最後にもうひとつ、
お金に関するルール。
お金がないと不幸なのか?
そもそも不幸とはなにか?
ということについてですが、
いろんな説がありますが、
「不幸とは気がかりである」
という説があるそうです。
つまり、
「今月の支払いどうしよう」
「どれくらい貯金しておけば安心なのか」
「今の給料でやっていけるのか」
「旅行誘われてるけどお金どうしよう」
というように
「気がかり」
が多いと不幸だと感じるという説。
そして、その気がかりの多くはお金に関することです。
では、
どうしたらこのお金に関する気がかりを
なくすことができるか?
それは
お金をたくさん保有することです。
お金があれば、お金の心配は少なくてすみます。
つまり、
なんでお金が大事かというと、
お金があれば、お金から自由になれるからなのです。
逆説的で、ちょっと目から鱗の内容ですが、
その通りですよね。
お金がないからずっとお金のことばかり考えてしまう。
お金があればお金から自由になれる。
お金から自由になれると
気がかりが少なくなるので、そのぶん幸せになれる。
これもこの世界の残酷なルールです。
人生の攻略法
それではこの残酷な世界で生き抜いていくためにはどうしたら良いか?
人生をRPGに例えるならば、
そこには必ず攻略法があるはずです。
後半ではその方法を2つ紹介します。
お金持ちになる3つの方法
お金持ちになる方法は世の中に3つしかありません。
1、収入をふやす
2、支出を減らす
3、投資の運用利回りを上げる
この3つです。
これしかありません。
と言っても「了解!じゃあやってみるわ」とはならないですよね。
では、「収入を増やす」にはどうしたら良いか?
それは
1、働く
2、投資する
この2つしかないよと、橘さんは言っています。
若いうちは資本金はほとんど持っていないので、
そういう場合は1000円2000円投資しても仕方ない。
なので、自分でガンガン働くこと。
それが一番手っ取り早い。
で、ガンガン働いて資本金、
つまり投資するための元手となるお金をつくる。
それを投資して、お金を増やしていく。
それが一番単純明快で、確実なお金持ちになる方法です。
そして投資する際は
「複利」で回していくのが最強だそうです。
例えば、100万円を年利5%で運用したら、
1年後には105万円になります。
この儲けた5万円を使ってしまうのではなく、
そのまま預けておいて、今度は105万円で運用する。
これを「複利」と言います。
複利で運用していくと時間が経てば立つほど、
指数関数的に資本金が増えていきます。
あの天才物理学者アインシュタインは複利のことを
「人類最大の発見」「宇宙最強の力」と言っていました。
複利での運用はそれくらい強力なのです。
まとめると、
1、若い頃はバリバリ働く
2、資本金をつくる
3、複利で運用する
という手順を取っていけば、
お金持ちになれるよということです。
ポジティブゲームの世界で戦おう
最後に働き方の攻略法。
日本人の多くはどこかの会社に所属して、
ある意味、所属することで給料をもらっています。
そして、
会社というものは入るのは難しく、
一度入ってしまえばある程度外から守られる。
ある日入ってきた新人に急に席を奪われて
会社から追い出されるということはほとんどありません。
最近ではリストラや終身雇用の崩壊など、
だいぶ変わりつつありますが、
基本的な体質は変わっていません。
こういう閉鎖的な組織の中では
とにかく「普通に」会社に規定さえすれば
毎月最低限の給料はもらえます。
なので、競争が働きにくく
あえて危険を犯して冒険する必要もありません。
メンバーも固定化されているので
下手なことをして変な噂が立ったら、
定年するまでずっと噂され続けることになります。
こういう組織の中では
なるべくリスクを取らない
目立つことはしない
悪い噂を立てられない
というのが最も賢い生存戦略です。
まさにTHE日本って感じですよね。
これを「ネガティブゲーム」と呼びます。
それに対して、
会社に属さないスペシャリストたちが、
プロジェクトごとにチームを結成して
仕事をしていくような社会、
つまり欧米型の社会はどうかというと、
ちゃんと成果を出さないと給料はもらえなかったり、
チームから外されたりします。
そして人間関係は変動的です。
また、ライバルが多いので、
普通に仕事をしているだけでは
仕事がもらえません。
自己アピールしたり、
積極的に冒険してリスクを犯すことも必要です。
でももし失敗しても
人間関係は変動的なので、
そんな噂はすぐに気にならなくなります。
こういう社会の中では
積極的にチャレンジして
ライバルに差をつけて
良い評価を得ること
が最も賢い生存戦略になります。
これをポジティブゲームと言います。
このネガティブゲームの世界を抜け出して、
ポジティブゲームの世界に行くことが
これからの働き方の攻略法です。
今、平均寿命が80歳ですから、
20歳から70歳まで、50年ぐらいは働き続けないといけない。
そうすると、
50年間も目立たないように息を潜めて、周りに気を遣って、
ひたすら職場に行くだけの人生を送るのはあまりにも不幸です。
そもそも50年も
同じ会社が存在するかどうかもわかりません。
外資系の企業もどんどん入ってきますし、
外国の会社に日本人個人にどんどん依頼をしてくる時代になっていきます。
私みたいなYouTuberのところにすら、
外国の企業から連絡が来たりします。
日本人が思っている以上に、
外国企業は気軽に外国人と一緒に仕事するんですよ。
そうしてジワジワと時代が変わっていく中で、
組織にしがみついて、ひっそり目立たないようにしているだけの
人はどんどん仕事を失っていきます。
ということでこれからの世の中の変化を考えると、
組織に所属しなくても生きていけるだけのスキルを身につけて、
サッサとポジティブゲームの世界に移住して、
そこで戦っていくのが賢い攻略法だと言えそうです。
ということで今回は
橘玲さんの「人生は攻略できる」の内容を紹介しつつ、
この世界の残酷なルールと、攻略法についてご紹介いたしました。