「やりたいことがないんです」っていう人、
結構多いんですよね。
このチャンネルは「好きを仕事に自分らしく生きる」というテーマで
動画をお送りしているのですが、
そもそも自分が、何が好きで、何をやりたいのかがわからないという人。
今回はそんなあなたに、
まずやりたいことはなくても良いというお話、
それから後半ではやりたいことを見つける方法などを紹介していきます。
最後までぜひご覧ください。
人類初の悩み
まず最初に
人類の歴史から見て「やりたいことがない」っていう悩みが生まれたのって、
つい最近のことなんですよ。
現代って人類の歴史上で一番自由度が高い時代なんですよね。
というかそもそも50年ぐらい前までは
「仕事を選ぶ」とか「好きなことをして生きる」なんていう自由は
ほとんどなかった。
だって農家に生まれたら長男は農家をつぐしかない。
田植えほったらかしてバンドやってたら1年無収入ですからね。
もうやるしかない。
女性だったら高校まで出てあとは人の紹介で地元の工場とか、
会社の事務とかで働いて、結婚して家庭に入る。
次男だったら都会に出て、地図を見ながら、
斡旋屋みたいな人から紹介された会社を訪ねていって、
そのままそこで一生働く。
それがほんの50年ぐらい前までは当たり前だったんですよね。
これは日本だけでなく、世界中でそうです。
それが近代社会になって自由権、社会権、平等権がきちんと保障されるようになって、自分でいろいろ選んでいいよ、自分のことは自分で決めていいよということになった。
社会的に見ると、人類の富が蓄積されてきて、
生産に余剰が生まれるようになったりして、いろんな職業の人が出てきて、
選択的に仕事を選べる人も増えてきた。
ここにきて人類ははじめて「進路選択」とか「職業選択」とか「やりたいことを見つける」という課題に直面したんですね。
これはここ数十年での出来事です。
なので「やりたいことが見つからない」なんて
悩みは人類が今まで経験したことのない悩みなんですね。
そもそも人間は「私がやりたいことってなんだろう?」なんて考えたことなかった。
せいぜい「あれが食べたい」とか「金持ちになりたい」とかそれくらいの欲求しかなかったんですよ。
なので、「やりたいことがわからない」というのは
人類史的に見れば当然のことなんです。
なので、「やりたいことがないんです」という人は
まずその点はご安心ください。
自己啓発の罠
つまり本来的には「やりたいことがない」「やりたいことって聞かれてもそんなのはわからないよ」という状態が普通なんです。
じゃあなんでそういう悩みを抱えている人が多いかというと、
それは「自己啓発の罠」ですね。
「コツコツと努力を積み重ねて、
いろんなハードルを乗り越えて夢を叶えました」
っていうサクセスストーリーはウケがいいんですよね。
お金持ちの家に生まれて、才能もあって、イケメンの人が
一流大学卒業して、そのままなんの苦労もなく起業して成功を納めました!
「なんの苦労もなく成功しましたけど何か?」
みたいな話聞いてもなんも心が動かないですよね。
そうじゃなくて、
最初は全然ダメダメで、めっちゃ悩んでたんだけど、
あるメソッドと出会って、それをやってみたらめっちゃ人生変わりました!
っていうストーリーを、多くの人は求めている。
だから、ドラマでも、映画でも、マンガでも、自己啓発本でも
夢を叶えた系の話ばかりなんですよね。
「海賊王に、俺はなる!」とかね
「ギャルが東大を目指す」とかね、あるじゃないですか。
それが悪いということではないです。
それは王道なんで、古今東西、そういうストーリーは売れるし、
誰もが求めていること。
なので、逆にいうと、
自分の人生もそうであるはずだとか、
自分の人生もそうじゃなきゃいけないとか、
そういうストーリーをつくらなきゃいけないと
思い込んでしまっている人も多いということです。
それで焦っちゃうというか。
やりたいこと、夢がない自分は変なんじゃないかとか。
自己啓発の罠ですよね、これ。
私も自己啓発本とか好きなんですが、
一時期ホントにいろいろ読みまくっていて、いろんなノウハウばかり追い求めていた時期もありました。
で、これにハマるとキリがないんですよね。
ホント。
なんかもっと良い方法があるんじゃないか、
もっと人生の質を上げられないか、
もっと自分に合った仕事はないか、
そんなことばかり考えるようになってしまって、
逆に動き出せない状態になってしまう。
なんですが、
そもそも人間は「やりたいことなんてない」って状態でずっとやって訳だし、
その状態でもなんとなく生きていけるので、
そこのところはそんなに悩む必要はないんですよ。
本来は。
いきなり、明確にやりたいことなんてわからなくてもいいんです。
こなしていくことの楽しみ
じゃあ、昔の人、と言っても、今の60代の方とかもそうだと思うんですが、
昔の人は何に楽しみを見出していたのかと言うと、
「うまくこなしていくこと」です。
コツコツやって、
それで自分がスキルアップして、技の精度をあげていったり、
速さを上げていったりする。
丁寧にひとつずつ作って、それで誰かに感謝してもらえる。
単純作業とか、クリエイティブじゃない作業でも、
それはそれで楽しいですよね。
例えば、ペンキを塗って、きれいに塗れるのが楽しい。
それで喜んでもらえるのが嬉しい。
早く、正確に塗れるようになっていく過程が楽しい。
そういうところにも人間は楽しみを見出せる。
だから、全員が画家とかデザイナーを目指す必要性はないんですよ。
ペンキ屋さんになる人もいていいし、ハケをつくる人も世の中には必要ですからね。
別にペンキ屋になりたくてなった訳じゃないって人もいるだろうし、
やりたいことがないからとりあえずその仕事やってる人もいていい。
そういう中でも見方を変えると楽しみは見出せるよ、
幸せに生きられるよということです。
やりたいことを見つける方法
さてその上で、後半は「やっぱやりたいことを見つけたい」というあなたのために、やりたいことを見つける方法を4つお伝えします。
1. 何かをやってみる
ひとつめはまず何かをやってみるということ。
例えば、もう趣味もなんもない人が、
たまたまTwitterで見た熱帯魚がきれいだった。
で、ちょっと興味をもってショップに見に行って、
「あーきれいだなー」と思tたりすることあるじゃないですか。
もしホントに「やりたいことが見つからない」とか悩んでるんだったら、
そういうちょっと興味をもったものをとりあえずやってみたらいいと思います。
別に最初からお金かける必要はないです。
コップ1つで飼える魚とかもいたりするので。
もしくは小さい水槽買って、最初は5匹ぐらい魚がいるだけでも十分楽しい。
数千円もあれば十分楽しめます。
とりあえず何事もやってみないと、
わからないですよね。
それが後から失敗だったなーと思っても別にいいし、
回り道だったなーと思ってもいい。
まずは手数も大事です。
そもそも人生、正解を知った上で動き出せるなんてことは滅多にないので、
とりあえず動きながら答えを探していくのがいいです。
私も今は全くやってないんですが、
昔、熱帯魚買ってたりしましたよ。
で、好きで調べてるうちになんかレッドビーシュリンプっていうエビが結構高く売れるらしいということを知って、飼ってみたりね。
流木拾ってきて売るのがビジネスになるらしいと聞いて、
安倍川で流木拾ってきたりね。
まぁ結局、やっていくうちにだんだん面倒になってきちゃって、
結局熱帯魚は辞めちゃいました。
流木もやらずにまた捨てましたけどね。
まぁこれでわかったことは
私は熱帯魚を見るのは好きだけど、
コツコツ熱帯魚を繁殖させたり、
暑い中外に出て流木探したりする作業は向いてないし、
やりたくないんだなってこと。
まぁそれがわかって自己理解が深まった。
なので、やったことは無駄ではなかったなと思います。
あとね、うまくいった例としてはやっぱこのYouTubeと、
最近だとTikTokですね。
これもやってみたらめちゃくちゃおもしろくて、
やってみたらうまくいったという良い例です。
もしね、なんとなく興味はあるけど、
「うまくいくかわかんないからやらない」って思考だったら
YouTubeもTikTokも絶対やってないですよね。
だって、こんなただの元教員のおじさんが
しゃべってるだけの動画なんて、
普通に考えたらうまくいきそうもないじゃん。
でも、別にうまくいかなくても
私の人生にそんなにダメージもない。
だからやってみた。
そしたらうまくいったし、
めちゃくちゃ楽しい、やりたいことが見つかったという例です。
2. やりたくないことを考える
ふたつめはやりたいくないことを考えること。
やりたいことはわからなくても
やりたくないことはハッキリしている人は多いと思います。
例えば、私だったら
運動神経悪いし、運動苦手なので、肉体労働はあまりやりたくないですね。
あと車の運転はキライです。だから毎日何時間かかけて通勤するというのはやりたくない。
あと私が教員として勤務していた期間、
中学校の普通教室とか音楽室ってエアコンなかったんですよ。
今だいぶ設置されつつあるようなんですが、
もうこれは嫌でしたね〜。
教員辞めたら絶対、エアコンがある環境で働くと決めていました。
エアコンがない環境で働くのは嫌です。
っていう感じでやりたくないことはバンバン出てくるんじゃないかと思うんですよ。
やりたくないことが見えてくると、
逆になんとなく進みたい方向性が見えてきたりします。
外堀から埋めていく感じですね。
3. 過去の自分に聞く
3つめは「過去の自分に聞く」ということです。
子供の頃って「ウルトラマンになりたーい!」とか
「漫画家になりたい!」とか、
夢をもっている子って多いんですよね。
それが、中学校ぐらいになると
「夢は何?」
って聞いてもハッキリ言わなくなる。
なぜかというと、
ひとつには自分を客観視する力が高まってくるので、
小学校の頃は「サッカー選手になりたい!」って言ってた子が
だんだん「あープロになるほどの実力はないな」とかいうのがわかってくる。
もうひとつは
周りから否定されたくないからです。
「サッカー選手になりたい!」って言ってた子も成長する過程の中で
親から
「あんたね、プロになるってどんだけ大変なことかわかる?
世の中そんなに甘くないの。
それより公務員とか銀行員とか安定した仕事を目指しなさい」
って言われたり、
友達から
「お前みたいなヘタクソがサッカー選手なんかになれるかよ!
バッカじゃねーの」
とか言われる経験を何度かする中で、
傷つき、夢を口にしなくなっていきます。
なので子供の頃のことをよーく振り返ってみると、
自分の本当の願望に気づくことがあります。
例えば、「サッカー選手になりたい!」という夢をもっていたしましょう。
さすがに大人になってからサッカー選手を目指すのは無理がありますが、なんでサッカー選手になりたかったんだろう?と考えてみると自分の本当の思いとか、願望に気づくことがあるんですよ。
得点を決めるのが楽しかったとか、
外で遊ぶが好きだったんだとか、
仲間と協力して何かをやるのが好きだったんだとか。
そこに気付けるとやりたいことが見えてきたりします。
4. 制約を外して考える
最後は制約を外して考えるということ。
これが一番簡単な方法です。
こう自分に問いかけるのです。
「お金も、時間もあって、なんの束縛もない自由な状態だったら
何をしたいか?」
そしてできれば書き出してください。
できるだけたくさん。
できるだけたくさん書いてください。
なんでできるだけたくさんかというと、
書いているうちにどんどん制約が外れていくからです。
30分ぐらい自分と向き合って
書き出してみる。
そうすると、
多分自分が本当にやりたいことは何か、
少なくともそのヒントはそこに転がっていると思います。
最後に、じゃあやりたいことを見つけたら、
それをまぁ時間の許す限り徹底的にやってみてください。
今の時代ね、どんなことでも突き詰めればお金になりますから。
お金になる程突き詰められたらそれを仕事にしていけばいいし、
もしそこまでの情熱はないなということだったら
仕事をしながら趣味として楽しんでいけばいい。
どちらがいいということはありませんが、
やりたいことをやって生きていくと
きっと生きがいとか、幸せを感じられると思いますよ。
ということで、
今回は「やりたいことがない人が幸せに生きる方法」というテーマでお送りしました。