今、コロナショックによって世界中の産業が大ダメージを受けています。
アメリカの失業者数は現時点ですでに世界恐慌の時の3倍以上に達しているし、
GDPのマイナスは世界恐慌に並びそうな勢いです。
世界は、そして日本も世界恐慌に突入していく可能性は高いです。
そんな中で、転職を考えている人もいるでしょうし、
もう転職を余儀なくされる人もいるでしょう。
ということで、今回は
「不況下での賢い転職方法」というテーマでお送りいたします。
まず初めに不況下での転職はあまりオススメしないよという話、
そして、後半では不況下で賢く転職する方法についてお話しします。
この記事を最後まで読んでもらえれば、
コロナ不況でも失敗せずに、賢く転職したり、キャリアアップしていく方法を学ぶことができます。
不況下で転職してはいけない
よく
「○○の仕事をしていてコロナショックの影響が心配なのですが、
転職した方がいいですか?」
という質問を受けます。
基本的にはその答えは「No」です。
不況の時には転職しない方がいいです。
理由は3つあります。
「会社がつぶれてしまって転職せざるを得ない」
という状況にある人には申し訳ないのですが、
まずはじめに転職はオススメしないということについてお話しします。
どうしても転職しなきゃいけない場合の話は後半でしていきます。
1、転職先が見つからない可能性
まず一番最悪なのは転職先が見つかっていないのに、
先走って辞めてしまうケースですね。
「コロナで飲食業界がやばいと思ったので、仕事を辞めて、今は休職中です」
というケース。
飲食業界の先行きよりも、その現状の方がやばいですね。
その先食っていくアテもない状態で、
まず辞めてしまうというのはあまりにも無計画。
先走りすぎですね。
コロナショック以前は「売り手市場」だったので、
贅沢言わなければどこかしらの会社で雇ってもらえましたが、
今は採用活動を停止している企業も多いです。
下手したら面接すらも受けられないでしょう。
失業保険とかもらえるのかもしれませんが、
あれいろんな縛りがあるので、
ちゃんと下調べしてうまく使わないと
「こんなはずじゃなかった」とか「こんな制度意味ないじゃん」
ということになりがちです。
2、転職先が潰れる可能性
次に転職先が潰れる可能性もあります。
長年勤めた会社を辞めて、心機一転、新しい会社に転職しました。
そしたらその月の2ヶ月後にそのがつぶれてしまった。
となったら元も子もありません。
普通の会社はつぶれそうな時に新規採用はしません。
でも不況下では「連鎖倒産」というのがあります。
例えば、自分の会社はうまくいっていても
大口の取引先が急につぶれてしまうこともある。
取引先の取引先がつぶれて、その影響で急に契約が打ち切られることもある。
例えば、今、ソフトバンクがめちゃくちゃ赤字だというのが話題になっていますが、
もしソフトバンクがつぶれたら、ものすごい数の店舗や関連企業が連鎖的に影響を受けますよね。
まぁソフトバンクはつぶれなさそうな感じがしますが、
そんな感じで、思いも寄らない所から大打撃を受けてしまう。
不況下だとそういう可能性が普通よりも高くなってしまいます。
3、条件はあまりよくならない可能性
運よく転職先が見つかったからと言って、
そこが前の会社よりも条件が良いとは限りません。
多くの人は転職したら今よりも良い条件が見つかると思って転職を目指しますが、
そううまくいく人ばかりではないということは頭に置いておいた方がいいです。
先ほども言いましたが、
コロナショック以前は「売り手市場」で人手不足だったので
有利に転職を進められた人も多かったでしょう。
でもこれからは風向きが変わります。
バブル崩壊後の「平成不況」の影響を受けて、
1990年代後半から、2000年代前半は『就職氷河期』と呼ばれる時代でした。
今の40代の方は就職氷河期まっただ中、超就職難の時代に就職しました。
だからあまり納得のいく会社に勤められなくて、
何度も転職し、転職するたびに労働条件が悪くなっていく。
そんな泥沼にハマっている40代の人なんてたくさんいます。
これからしばらくはまたそういう時代になっていく可能性が高いです。
逆にちゃんとスキルがある人は転職するたびにキャリアアップしていくことも可能です。
例えば、医療関係とか、高度なスキルをもったSEとか、
そういう分野は人手不足で、不況の影響も受けにくいので、
より条件の良い職場を選んで転職していくことはできます。
私の仲の良い友達は医療関係の仕事をしているのですが、
公的な資格やスキルを持っているので、
職場が変わるたびにキャリアアップしていました。
私が公務員だった時に給料を聞いたんですが、
同じ年齢なのに、公務員の私の3倍以上の給料をもらっていました。
スキルや公的な資格があればこういうことも可能です。
でも、スキルや公的資格がない方は、
転職したからといって今より良い職場にいけるわけではないということです。
不況下で賢く転職する方法
それでは「どーしても転職しなきゃいけない」とか
「もうマジで無理だから転職したい」とかいう場合はどうしたら良いか?
まぁそういう場合もあるでしょう。
でも一時の感情に流されて判断を誤ると損をしますから、
ここではできるだけ損をしない方法をお伝えします。
いろんな状況があると思いますが、
ここでは今勤めている会社がつぶれていない。
「まだある」という前提でお話ししていきます。
仕事をしながら転職先を探す
まずはじめに、
仕事をしながら転職先を探すのが一番良いです。
そして、新しい就職先が決まったら辞める。
そりゃ大変だし、
時間的に厳しいのは当たり前ですよ。
厳しいことを言うようですが、
大変なのが嫌だと言っていると、なかなかいい条件は獲得できないですよ。
時間的に就活が無理とかだったら休みをとればいい。
ずっと居続けたい職場だったら無理を言って休むことはできないかもしれませんが、
早く抜けたい職場だったら「遠方の親戚がなくなったと」とかなんとでも言えばいいじゃないですか。
これは目先の利益に惑わされず、
こちらに有利な状態で転職活動を進めていくために必要なことです。
なぜなら仕事を辞めてジリ貧、このままだと今月の支払いができない、
という状態になってしまうと妥協せざるを得なくなるからです。
「とりあえずここで妥協しよう。ここをステップにしてまた転職すればいい」とか
「とりあえずバイトしてしのごう」とか考えてしまいます。
そうして、前より悪い条件でも飲んでしまう。
それでは本末転倒、転職する意味がないですよね。
だから今の仕事を続けながら、
大変でもなんとかやりくりして次の仕事を確保する。
辞めるのはそれからです。
仕事をしながらスキルアップする
仕事をしながらスキルアップしておくことも大事です。
例えば、デザイン、マーケティング、心理学、プログラミング、なんかは
その職種につかなかったとしても、どんな職種でも役に立ちますよね。
そういうスキルや、できれば成果物があると、
転職活動を有利に進めることができます。
また、転職した後にも有利です。
ただ、スキルアップは一朝一夕にはできないので、
日頃からいろいろ勉強して、常に自分を磨いておくという姿勢が大事です。
退職金がもらえるかどうか?
以上の2つがもっとも大事なことなのですが、
ここからは細かなテクニックを紹介します。
まずは今の会社で退職金をもらえるかどうか?
それが辞めるタイミングを見極めるポイントになってきます。
例えば、公務員だったら、1年我慢するだけで退職金が何10万も違うなんてこともあります。
民間だったら退職金がもらえるかどうか?
その辺のことは上司には聞きにくいと思うので、
詳しい先輩や、会計担当の方に聞いてみるといいと思います。
何でもかんでも馬鹿正直に話す必要はなくて
「もしかしたら親の介護の関係で辞めないといけないかもしれなくて」とでも何とでも言っておけばいいと思います。
転職エージェント、人材派遣は使わない
また転職する際に転職エージェントとか人材派遣会社を使う人もいますが、
これもあまりオススメはできません。
それだったら使いにくいかもしれないけどハローワーク行った方がいいです。
なぜかというと、転職エージェントはめちゃくちゃ多額の中間マージンをもらって、それで転職を仲介しているんですね。
それがけしからんということではありません。
じゃあどういう会社が転職エージェントを利用するかというと、
ハローワークに求人出しても、希望者が来ない会社です。
「めちゃくちゃ多額の中間マージンを払わないと就職希望者がいない会社」
もちろん、100%そうというわけではありませんが、
ちょっと気をつけた方がいいですね。
失業保険をうまく使おう
正社員の場合、だいたい雇用保険に入っていますから、
仕事を辞めると失業手当てがもらえます。
ハローワークで申請できます。
その人が仕事をしていた期間にもよりますが、
月に10万〜40万、
3ヶ月〜8ヶ月間もらうことができます。
しかも、失業手当をもらいながら、職業訓練を受けてスキルアップすることもできます。
これすごいですよね。
いろんな縛りがありますが、
使えるなら使った方が絶対いいです。
自分から辞めた場合でも使えるので、
先走って仕事を辞めちゃって転職先が見つかっていない人は使った方がいいです。
ただし、公務員は失業保険に入っていないので、
失業手当はもらえません。
ということで今回は、不況下で賢く転職する方法についてお話ししました。