日本の教育が大きく失敗している
原因のひとつは校則です。

これは元教師として断言します。

日本の学校をダメにしているのは

①ブラック勤務
②ブラック部活
③ブラック校則

この3つです。

ということで今回は、
10年以上、中学校教師として勤務してきた元教師の私が、
ブラック校則について動画をお送りします。

このチャンネルでは、元社会科教師の私が
知らないと困る社会問題や教育問題の闇について
解説するチャンネルです。

今後も出せるか出せないかギリギリの情報を
たくさん配信して行きますので、見逃さないように
ぜひチャンネル登録よろしくお願いします。

 

外国では?

まず最初に、日本人は日本の狭い視野で考えてしまいがちなんですが、
外国のことをちょっと考えてみましょう。

 

欧米では基本髪型や服装は自由。
ただ華美なアクセサリーは「とりなさい」と言われる。
暴力や喫煙などは停学など厳しい措置が取られる。

という国が多いようです。
もちろん地域による差、宗教による差はあります。

そもそも黒人も白人も一緒に授業を受けている欧米で、
「茶髪禁止、パーマ禁止」なんて言えないですよね。

 

こういう話をすると、 

「白人は生まれつき金髪だから」

とかゴニョゴニョと理屈を言う人もいますけど、
そもそも白人だって生まれつき金髪の人ばかりじゃないですよ。

生まれつき金髪の白人になりたくて
染めてる人、たくさんいます。
デーブスペクターだって染めてんだから。

でもそれに対して生まれつきかどうか、
染めたのかどうなのか、いちいち追求する人もいません。

なぜならそれは個人の自由の問題だからです。
日本の学校みたいに
「染めたのか染めてないのか」
「本当に生まれつきなのか」
「生まれつき茶髪だという証明書を出せ」
とか言ったら人権問題やハラスメントになります。

 

それは外国の問題でしょ、
と思う人もいると思いますが、
今、日本の学校にも外国人の子はたくさんいます。

ハーフの子は当たり前にいます。
これからドンドン移民も入ってきます。

黒人の子供がいる前で
「パーマ禁止」って堂々と言えんのかと。

そういう中で茶髪がどうとか、
そこにこだわっていること自体が非常にナンセンスなんです。

そこを理解した上で
ここから先の話を聞いてください。

 

ブラック校則とは?

日本の学校には目的が不明確で、
非合理的、もしくは時代錯誤、
しかも生徒からの反対意見も多い校則がたくさんあります。

そういう校則のことを最近では『ブラック校則』というようです。

 

例えば
こういう校則があります。

 

ツーブロック禁止

置き勉禁止

くるぶしソックス禁止

前髪は眉にかかってはいけない

日焼け止め禁止

シャーペン禁止

ペットボトル持ち込み禁止

汗拭きシート禁止

制汗剤禁止

靴、靴下、下着は白

ストパー/縮毛矯正禁止

などです。

 

おそらく年配の皆さんも、
「私たちの時代にもあったわ〜」という校則も
あるのではないでしょうか?

 

「でもそれってそんなに問題にすること?」
「学生時代はそれくらい我慢しろ」
と思われるかもしれません。

 

しかし、
今の若者世代の校則に関する関心・反発は
とても高いです。

私はTikTokで校則に関する動画をUPしているんですが、
ツーブロック禁止の動画が合計300万回
置き勉禁止の動画が360万回
くるぶしソックス禁止の動画が480万回

も再生されています。

 

それだけ多くの人たちが関心を持っているテーマということです。

 

ツーブロック問題

2020年、校則問題で特に話題になったのは
『ツーブロック』です。

むかーし、一時期だけですが、
ヤンチャな生徒がツーブロックにしていた時代が
あったんですが、
その名残で今もツーブロック禁止の中学校、高校は多いんですね。

でも、今、大学生はもちろん、
社会人でもツーブロックにしている人って
かなり多いんですね。

私もそうです。

髪が横に広がってしまうのは嫌だ、
けどスポーツ刈りにはしたくないということで
この10年ほどでツーブロックはかなり一般的な髪型になっています。

社会的にも認められている髪型でしょう。

でも多くの学校ではいまだに禁止にしている。
中にはまったく悪気なく、
美容院でフツーに髪を切ってもらったら
ツーブロック禁止だろ!と怒られて、
丸坊主にさせられた男の子もいるそうです。

これ、普通に考えて、人権問題だと思うんですが、
かなりの数いますよ。

これ、外国でやったら裁判沙汰になるだろうし、
下手したらデモ隊にその学校取り囲まれますよ。

 

でも日本ではこんなことがまかり通っている。
なんで禁止なんだということで、
共産党の都議会議員が、都議会で東京都の教育長に質問したんですね。

そうしたらその教育長は
「事件や事故に遭うケースがあるので、校則で禁止している」
 と答えたんですね。

 

あまりにもひどい回答だと思いませんか?
論理性に非常に乏しいし、因果関係も不明確。 

 

この現代社会で
ツーブロックが原因で事件に巻き込まれるなんて
聞いたことあります?

もうツーブロックの話だけで5時間ぐらいは語れそうなんですが、
あまりボロクソに言いすぎると
私が東京都教育委員会の教育アドバイザーとかね、
文科省の特別委員として招致されるという
将来の可能性が断たれる可能性があるので
今回はこれくらいにしておきます。

 

肉体的ダメージやコンプレックスの助長

ブラック校則の中でも特に私がダメだと思うのは
生徒に肉体的ダメージを強いたり、
コンプレックスを助長したりするものです。

 

例えば、縮毛強制禁止、とか
汗拭きシート禁止ね。

縮毛矯正っていうのは
天然パーマをストレートにすることです。

昔も天パーとか言われて、
気にしていた子、いましたよね。
いじめられたりね。

美容院で、ストレートにしてもらって
そのコンプレックスがなくなるなら
いいじゃないですか、別に。

朝、アイロンとか、ドライヤーで伸ばすのと何が違うの?
と、私は思います。

 

あと、制汗スプレーとか、
汗拭きシートを禁止している学校も多いんだけど、
そんなん禁止することでもないし、
汗の匂いとかでいじめられたり、
コンプレックスに思っている子もいるじゃないですか。

むしろ、汗のケアはちゃんとしていくのが
社会人としてのマナーですよって教えてもいいぐらいだと
私は思います。

 

あとは、日焼け止め禁止。

昔は男でも女でも子供は日焼け止めなんて
塗らなかったですよね。

だから今の子たちも大丈夫?

 

そういう話じゃないんです。
昔から紫外線は有害なの。

それを誰も気にして無かっただけなんです。
有害だって知らなかっただけ。

学校の焼却炉でプラスチックでもなんでも
ガンガン燃やして有害物質発生させまくってたけど
誰も気にして無かったのと同じ。

全員に塗らせろとは言わないけども、
肌の強い弱いもあるし、
紫外線に弱い子もいます。

それを一概に禁止する必要があるのか?
肉体的ダメージがあるものを
禁止していいのか?

と私は思います。

 

ところが学校の先生は、日焼け止めひとつ許すと、
次は化粧、次はアクセサリーと、
きまりが雪崩のように破られていくのではないか?
と危惧しているため、こういう決まりを堅持しようとするのです。

 

行政も疑問視

そして、置き勉禁止。

「置き勉禁止」って何?

と思う方もいるかもしれませんが、
これは
「学校に教科書を置いていっちゃダメ!毎日持って帰りなさい」
というきまりのことです。

中学生のカバン持ったことありますか?
めちゃくちゃ重くて、
平均10キロあるそうです。

運動部の子たちなんて、
それに加えて練習着だのバットだの水筒だの持ってますから
さらに重いです。

みなさん、10キロのリュックかついで
2〜3キロ歩いてみてくださいよ。

相当体にダメージありますよ。
体の発育に悪いんじゃないかと、
私は心配していました。

 

なんで教科書を置いていっちゃいけないかというと、
「家で勉強しなくなるから」
だそうです。

どう思います?

これについても語り出すと7時間ぐらい語れるんですが、
簡潔に否定しますね。

①勉強しない子は教科書を持って帰っても勉強しない
②勉強する子は家に自分で買った問題集や塾のテキストがある
③教科書に載ってるような内容はネットで調べればすぐ出てくる

ということで、
私は持って帰る必要全然ないと思っています。

 

そして、さすがにかわいそうすぎるということで、
保護者からも批判の声が上がり始めて、
最近になってようやく
2018年、文科省が全国の学校に通知を出しました。
簡単にいうと

「置き勉してもいいんじゃない?」

っていう通知です。

 

ところが、これ、守られてません。
守られてませんよ!文科省の先生方!

OKにした学校はあるんだけど、
いまだにかなりの量の荷物を持ち帰らされている子どもたくさんいますよ。

 

よくさ、ドキュメント番組で、アフリカの子供が

「彼女は毎朝、3キロ先の川まで水を汲みに行っています。
 小さな体で重い水を背負って、毎朝歩いているのです」

とか言ってますけど、
日本の子供たちも同じような状況になってますから。

 

ブラック校則が教育をダメにする

最初に言いましたが、
日本の学校を、教育をダメにしている
三大害悪のひとつがこれらのブラック校則です。

私は左翼ではないので、
人権人権、差別差別、平等平等と訴えるつもりはさらさらありません。

校則の中にも必要なルールはあります。
すべての校則をなくせとは思いません。

でも、
校則の中にはとても非合理的な『ブラック校則』があるんです。

それは非合理的で、
時代錯誤で、時には生徒にダメージを与えるものでもあります。

でも守らないといけない。
なぜなら校則だから。

否定したり、疑問を投げかけてはいけない。
なぜなら校則だから。決まったことだから。

こういう教育の中で、日本の子どもたちは、
世界で競争する力を手に入れることができるのでしょうか?

私には社畜育成プログラムにしか思えません。

 

高度経済成長期までは、
黙っていうことを聞く、従順な社会人を育てることが
教育の重要な役割でした。

いちいち疑問を口にする社員ではなく、
決められたことをちゃんと守って、コツコツやりぬく社員の方が
扱いやすいですからね。

ところが、時代は変わりました。

決められたことをしているだけでは
会社も国もドンドン衰退していく時代になっています。

だから世界各国がGDPを伸ばす中、
日本は『失われた30年』と呼ばれるような
伸び悩みの30年を過ごしてきました。

GDP

ITの分野では欧米はもちろん
中国韓国台湾よりも日本は3〜5年遅れをとっていると言われています。

そのひとつの要因が、
時代の変化についてこれず、
とにかく決まりを守らせる教育を推進している学校教育にあると私は思います。