コロナショックでもっとも追い風を受けた業界
それはIT業界でしょう。

皆さんもよく耳にしていると思いますが、
GAFA。

今回はそのGAFAについて、
GAFAとは何か?という基本的な話はもちろん、
その最新事情や、コロナでどうなったかというようなお話をしていきたいと思います。

 

今回の話、世界経済がこれからどうなるかを考える上で、
めちゃくちゃ重要。

もう知らないと話にならないレベルです。
なので、ぜひ最後までご覧ください。

 

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米4大IT企業GAFAとは?

まずはじめにGAFAとは何か?

これからの社会の動きを考える上で、
ここめちゃくちゃ重要なので、
ちょっとこの辺から整理していきますね。

最近、また新しい言葉もたくさん出てきたりしてるんで
ここで改めてきちんと確認しておいますね。

GAFA

GAFAとはアメリカを代表する4大IT企業、
テック企業のことです。

Google
Amazon
Facebook
Apple

この4つをまとめてGAFAと言います。
この言葉、めちゃめちゃ有名なので
ぜひ覚えておいてください。

そして、最近、これに似た言葉というか、
進化系みたいな言葉もいくつか出てきています。

 

FAANG

そのひとつが『FAANG』です。
FAAとGはGAFAと同じです。

じゃあ、Nは何かというと、
Netflixです。

Facebook
Amazon
Apple
Netflix
Google

え、Netflixってそんなにすごいの?
って思いますよね。

これ、またあとで解説します。

 

GAFAM

そしてもうひとつの呼び名が『GAFAM』

これはGAFAプラスM、
つまりMicrosoftを加えた呼び方です。

Google
Amazon
Facebook
Apple
Microsoft

このGAFAMがすごい。

Microsoftって一時期、Appleに追いやられて
ちょっと時代遅れの企業みたいに思われていたことも
あるかと思いますが、それでもなお強いし、
最近の戦略はさらにすごいです。

その辺もあとで紹介していきますね。

 

世界を牛耳るGAFAM

じゃあ、このGAFAMがどれくらいすごいかというと、
もう世界の経済を牛耳ってるレベルですごいです。

 

『世界時価総額ランキング』という
世界の企業の株式時価総額をランキングしたものがあるんですが、
それによると2020年7月の時点の結果は
以下の通りです。

世界時価総額ランキング(2020年7月)

1位 アップル↑
2位 サウジアラムコ
3位 アマゾン↑
4位 マイクロソフト
5位 アルファベット(Google)
6位 フェイスブック
7位 アリババ
8位 テンセント

 

これによると1位はApple。

2位のサウジアラムコはサウジアラビアの国有石油会社なので、
そりゃ金ありますよね。

そして、
3位〜6位はApple以外のGAFAM企業です。

ちなみに7、8位は中国企業。
この辺はFacebookとほぼ横並びなので、
アメリカ的にはかなり驚異でしょう。

中国企業の勢いについては別の動画で紹介しているので、
ぜひそちらも合わせてご覧ください。

GAFAMを理解して、
中国テック企業を理解すれば、もう世界の未来が見えてきます。

 

さて、このGAFAM5社だけで、
アメリカ全体の株価の20%以上を占めると言われています。
アメリカ全体で何万社あるかわかりませんが、
その富の20%を、たったの5社が握っている。

今、コロナショックで世界経済、アメリカ経済はボロボロになっていますが、
アメリカの株価を支えているのは政府による株価操作の成果と、
あとはこの5大テック企業の力だとも言われている。

まさにアメリカ経済を支え、
世界経済を支配する存在、それがGAFAMです。

 

ちなみに日本と比べるとどうかというと、
この5社の株式総額は日本のGDPと肩を並べるぐらいだそうです。

5社だけで日本全体と同じぐらいの経済力。

ちなみに日本の1位は、
トヨタなんですが、トヨタは46位です。
足元にも及ばないとはまさにこのことです。

 

GAFAMの最新事情

さて、ではこのGAFAM、
何をしてきて、今何をしているのか?
そして、これから何に力を入れていくのか?

その辺りをザーッと、
できるだけ端的にまとめてみたいと思います。

「難しそー」とか言って知らずにいるとね、
「鉄砲?何それ?おいしいの?」ってボケーっとしているうちに
織田信長に倒されちゃった戦国武将みたいにね
時代遅れになってしまいますから。

ぜひ概要だけでも理解してもらえたらなと思います。

最後の方ではコロナショックがこれらの企業がどうなったか?
ということについてもお話しします。

 

Google

1998年にスタンフォード大学の学生が開発し、設立した会社。

世界に『検索エンジン』を普及させ、
一般的なものにしたのがGoogleです。

 

Googleはそれだけにとどまらず、人々が驚くようなサービスを、
基本無料でバンバン出した。

Gmail、Googleマップ、Google翻訳、Googleカレンダー、Googleドライブなど。
もうなくてはならない存在ですよね。

30代以上の人はわかると思いますが、
昔、地図のソフトとか買ってましたよね。

そして、2006年にはYouTubeを買収。
だからYoutubeの親会社はGoogleなんですよ。

 

Googleは、そういう今までだったら有料で提供されていたようなサービスを
をネット上で、全て無料で提供して、
「Googleは私たちの生活に必要不可欠だ」
という風にもっていったのがGoogleなんですね。

 

2000年代に入ってからはさらにサービスを広げ、
2005年スマホ向けのOSアンドロイドを開発。

 

Googleって昔から入力系が強いので、
音声入力とか、Google翻訳、
そして、そこから発展した音声アシスタントGoogleアシスタントなども開発しています。

また、Google MapやAIの技術を生かして
自動運転技術の開発にも力を入れていますよね。
こちらはもう第五世代まで開発が進んでいるそうです。

 

一番大きな収入源は広告収益です。

Googleを検索した時に上の方に表示されるHPリンク。
それからYouTubeの始まる前とか途中に出てくる広告ね。

あれがGoogleの収入源の柱です。

 

Amazon

1994年にジェフ・ベゾスが設立。

もともとは書籍のネット販売。
だから今も書籍系強い。
Kindleとかもあるしね。

 

Amazonの鍵を握っているのが
Amazon Primeというサービスです。

簡単に言うと月額500円で、ネットショッピングの送料が無料になる。

え、500円で送料無料!?
しかもお急ぎ便で発送してくれる!?
じゃあ加入しよう。

となる。
加入すると、他のサービス使うのがもったいない。
そうすると、みんなAmazonばかり使う。

しかもですよ、
Amazon Primeに入っているとなんと
Primeビデオ、Primeミュージックも無料で使えるんですよ。

こういうサービスで、ユーザーを囲い込むのが
Amazonはとてもうまいんですね。

 

また最近では、
スマートアシスタントAlexa。
「あれ買っとかなきゃ」って思った時に
パッと買える、買い忘れがない。

あとはレジなしの無人コンビニ「Amazon Go」
普通に棚から商品をもって外に出たら、
勝手に電子決済されてる。
レジを通さなくても良い。
そういうシステムです。

もう全米で26店舗、実用化されているそうです。

 

そしてね、これ一般の人は知らないと思うんですけど、
アマゾン・ウェブ・サービス(AWS)
っていうのも、Amazonの事業の柱になりつつあるそうです。

これは簡単にいうと企業むけのクラウドサービスで、
サーバー、データベース、メールサービス、
その他いろいろなサービスを貸し出しますよと。

自社でサーバーを開発しようとしたらめちゃくちゃ高いけど、
AWSを使えば、比較的安価に、そして安全に、最高のサービスを使えますよということです。

クラウドサービスとしては世界一のシェアを誇っています。

 

Facebook

世界で25億人が使うSNS。
2004年にハーバード大学のマーク・ザッカーバーグが開発、設立。

画期的だったのは、実名登録制というところですね。

昔は日本では2chとかありましたから、
ネット上で実名出したら炎上して、徹底的に攻撃されるみたいな時代もありました。

 

でもFacebookはリアルなつながりを基本としている。

そしてそのつながりを生かして、
メッセンジャーアプリなどを展開しています。

そして、
2012年にはインスタグラムを買収。
つまり、Instagramを運営しているのはFacebook社なんです。

 

そして、最近注目をされているのは

仮想通貨Libra(リブラ)とVR事業ですね。

仮想通貨、数年前から流行ってますよね。
その仮想通貨業界にFacebookも乗り込むぞ、ということです。

Facebookは25億人のユーザーを抱えているので、
うまくいけばものすごい人数がその仮想通貨でやり取りすることになります。

もうひとつ力を入れているのがVR事業。
VRというのは「ヴァーチャルリアリティ」つまり仮想現実のこと。

自分が、ゲームの世界とかに入っていって、
その中にいるような感覚で遊んだり、話したりできるシステムのことです。

FacebookはOculus(オキュラス)という、ヘッドセットを開発していて、
それをつけると、VR空間に入って、他の人と話したり、交流したり、
ゲームの世界に入って遊んだりということができます。

Facebookの得意分野であるSNSの分野でも『Horizon』
というVR用のSNSを開発しています。

つまり、自分が仮想現実の空間に入っていって、
そこで他の人と話したり、交流したり、動画を観たりすることができる。
そういうSNSが近々できますよと。

Facebookの収益の柱は広告です。
Facebookの情報とか、インスタの情報から、
その人の性別、年齢とか好みから、興味あることがわかりますから、
その人に刺さる広告を打つことができるということですね。

 

Apple

1976年にスティーブ・ジョブズが中心となって設立した会社。
ジョブズは2011年に亡くなり、今のCEOはティム・クックさん。

世界で初めて家庭用コンピュータ『Mac』を開発、販売。

Apple製品はどれもシンプルでおしゃれ。
直感的に操作できる。
そして製品同士の同期が非常にスムーズ。

というのが特徴です。

2000年代まではipod、Appleコンピュータを発売していた
マイナーな会社だったのですが、
2007年に発売したiPhoneが世界を変えました。

スマートフォンの誕生ですね。
スマートフォンとは『賢い電話』という意味ですが、
むしろ電話機能付き小型コンピュータと言っても良いほどの性能です。

その後、
ipad、AppleWatchなど話題を集める商品を多数リリース。

収入の柱は
iphone、ipad、AppleWatchなどのハードウェア部門ですが、
それに付随するソフト部門Apple Store、itunes、AppleMusicなども
大きな柱の一つです。

 

Microsoft

GAFAMの最後は『Microsoft』

1975年、ビル・ゲイツ操業。

パソコン向けのOS「Windows」を開発。
家庭用PCを一気に世界中に普及させた企業。

まさに歴史を変えた企業です。

Microsoft Officeと呼ばれるシリーズ、
つまり、ワード、エクセル、パワポなども
全部マイクロソフトの製品ですね。

 

最近では『Surface』って聞いたことありますかね。
ダブレットというか、タブレットパソコンというか、
Windowsを搭載している端末です。

あとは、先ほどAmazonのところでも話題にあげた
クラウドサービス。
これにも力を入れていて、
クラウドサービスAzure(アジュール)は
AmazonのAWSを追い上げているそうです。

 

創始者のビル・ゲイツは世界有数の大富豪。
慈善事業に力を入れている

コロナショックでは悪役にされて陰謀論も流されたりしてましたが、
本人は明確にそれを否定しています。

 

そして今一番話題なのはTikTokを買収するという話。

これはお互いのゴールはもう見えている
あとは調整だけでしょうね。

我々みたいな一般人に情報が降りてくる時には
もう大枠は決定済みという場合が多いです。

 

私はポンペオ国務長官が「TikTok禁止にするぞ」と脅し始めた頃から、
「その前にどこかのテック企業が買うでしょ」と言ってきました。

まぁその通りになりましたという感じですね。

 

Netflix

さて最後に、Netflixについてもちょっとだけ説明しておきます。
使ってる人からしたら手放せないサービスだと思いますが、
使っていない人からしたら「何それ?」という感じだと思いますからね。

Netflixは月額880円で動画見放題というサービスです。

1枚100円とか200円でDVD借りに行ってた時代から考えると
ものすごいサービスですよね。

有名映画とか、アニメも見放題なんですけど
オリジナルドラマ、オリジナル番組がめちゃくちゃおもしろいんですよ。

で、コロナの影響で、みんな家にいる時間が長くなったから、
このNetflixがめちゃくちゃ伸びた。

株式の時価総額ランキングでも35位ぐらいですから。
トヨタよりも全然上なんですね。

ということで、
Netflixも今後の伸びがかなり期待されるテック企業です。

 

コロナ禍での明暗

では、これらの企業、
今回のコロナショックでどの方な影響を受けたのか?

 

7月30日、GAFAM5社の4〜6月期決算発表が出そろいました。

5社のうち、売り上げも利益も増える「増収増益」となったのは、
アマゾン、アップル、フェイスブックの3社。

アルファベット(グーグル)は、上場以来初となる「減収減益」となりました。

 

売り上げで見ると、4〜6月の3カ月で最も売り上げが伸びたのは、
マイクロソフトのゲーム事業。前年同期比で65%伸びた。

これはコロナによって、ゲーム需要が増えたからですね。

 

そして、同じくMicrosoftは企業向けクラウドサービス「Azure」も、Surfaceも伸びてる。
AppleはiPad、Macも結構伸びてる。

これはどういうことかというと、テレワーク需要ですね。

テレワークできるように、タブレット端末とか、クラウドサービスが伸びてるよということ。

また、Amazonもネットショップの売り上げをかなり伸ばしています。

 

それに対して、

Googleは減収減益。
そんなに大きな減益ではないんですが、
Googleは今までずっとずっと伸びてきた企業ですからね。

ここに来て、コロナショックの影響を受けて、初めてマイナスになってしまっった。

その理由は
広告収入が不調だったからです。

特に旅行業界が「今広告出しても意味ない」
ってことで一気に広告をやめた。
大企業も今は広告出しても仕方ないってことでどんどん手を引いていった。

その影響がGoogleの売り上げに響いたということです。

Googleの子会社であるYouTubeなんかも広告が減ってしまって、
YouTuberたちも「広告収入が減った」と騒いでいましたよね。

 

同じく広告を主な収入源としているFacebookは微増という感じ。
その差はどこにあったかというと、マークザッカーバーグ氏は
「Facebookの広告は中小企業が多いこと」
「FacebookやInstagramの利用時間が増えていること」
などを上げています。

 

標的にされつつあるGAFA

さて、最後に。

このGAFAですね、実はここ数年、アメリカの政治家たちから結構標的にされてるんですね。
民主党からも共和党からもかなり目の敵にされています。

なぜかというと2つ理由があります。

ひとつはGAFAが税金逃れをしているんじゃないかということ。

つまり、グローバル企業の場合、
本拠地をどこにおいても事業はできるんですよね。

なので、税金の安い国に本拠地を登録して、
そこで税金を納める。

本来であればもっと巨額の税金がアメリカに流れ込むはずなのに、
払うべきお金を払ってないじゃないか?

ということ。

これについては、不正をしているというわけではなく、
あくまでも合法の範囲で、節税しているのだと思いますが、
国際的なルールが、現代社会のシステムにおいてついていない。

だから、これを止められていないというのが、現実のようです。

そこを恨まれている。

 

そしてもうひとつはGAFAが巨大すぎて、
そのせいで他のスタートアップ企業の成長が邪魔されてるんじゃないかということ。

それについて、2020年7月29日午後、
米議会にGAFA4社のトップたちが呼び出されて、5時間にもおよぶ調査が行われました。

オンラインなんですが、GAFAのトップが一堂に会するのは史上初ということで
アメリカのほとんどの報道番組が生中継し、全米の注目が集まtたそうです。

そして、

Googleは情報を不正に盗んでいるのではないか?中国政府に情報提供しているのではないか?

Amazonはショップの表示順位などを不正に操作しているのではないか?

Facebookは競合相手を潰す目的でインスタグラムを買収したのではないか?

AppleはAppleストアやiPhoneが市場の独占しているのではないか?

と、それぞれの企業に対してかけられている疑惑を
徹底的に追求されたようです。

 

もちろん、CEOたちは
「いや、そんなことありません」と言ったわけですが、
そんなんではアメリカの政治家たちは納得しないでしょうね。

政治家がこれだけ企業を攻撃するということは
アメリカ国民の中にも
「GAFAけしからん」
「俺たちが苦しいのはあいつらのせいだ」
という根強い意見があるということでしょう。

 

おそらくこの攻防は何年も続きます。

GAFAプラスMのマイクロソフトは、
2000年代から2010年代にかけて、
ずーっとアメリカ政府からいじめられてますからね。

お前らデカくなりすぎ、解体しろよと。

Microsoftはそれを耐え抜いた。
そしてGAFAが台頭してきたら、今後はGAFAが叩かれてる。

 

まぁそういう争いなんですよ。

なので、私たちは
目先のいろんな情報、
「TikTokやばい」「Googleやばい」「Facebookきけん」みたいなそういう情報に惑わされず、
ちゃんともっと広い目で物事を見ていきましょう、ということですね。

 

ということで今回は「コロナ禍の覇者?アメリカIT企業の最新事情」というテーマでお送りしました。

 

https://www.techpedia.jp/gafa/